米国では23日、6月の購買担当者景気指数(PMI)が発表されます。また26日には米商務省が5月の個人所得、消費支出を発表しますが、市場の予想ではいずれも大幅な改善が見込まれています。実体経済の回復が着実に進んでいることが確認できれば、投資家の間に買いが広がるでしょう。

ただ一つ心配なのは、投資家のリスクオン傾向にともない、ドルを売り、円を買う流れになっていることです。足元では円高傾向になっており、日本株にとっては逆風になります。

直近の下落でも、チャート上の節でしっかりとサポートされる

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。15日には大きな陰線となって下落しましたが、翌日には逆に大きな陽線となって「往って来い」の動きでした。

今後の展開はどうなるでしょうか。週初の下落で、ひやりとした人もいるかもしれません。しかし、21,500円前後は過去に売買が積み上がったところであり、すでにここを上抜けていることから下値サポートになることが考えられました。

さらに、チャート上では、25日線にしっかりとサポートされて反発していることがわかります。このあたりは、3月下旬から続く上昇トレンドの下限でもありました。むしろ絶好の押し目買いの好機だったと言えます。

こうした点からも、引き続き目線を上に持って、上昇の動きに付いていきたいところです。上値メドとしては、心理的節目となる23,000円、6月9日の高値(23,185円)となります。

逆に下値メドとしては、先週の安値である15日の21,529円を割り込むまでは、短期的な上昇トレンドは継続です。

また、3月19日の安値(16,358円)から6月9日の高値(23,185円)まで、急上昇が続いていることからある程度の押しが入る可能性があります。その場合でも、3分の1押し(20,909円)あたりまでは、買い目線で臨んでいいでしょう。

下原 一晃