3. 地方分散型社会に向かう⁉

さらに、オンライン化の波は私たちの生活様式にも大きな変化を及ぼすかもしれません。今までは会社に近い都心に住み、通勤時間を減らし自由な時間を確保すること、それにより家賃の高さなどの代償も受け入れる。もしくは、通勤時間はかかるが家賃の低い郊外に住むことで、時間と体力の消費は我慢するというのが当たり前の世の中でした。

ただ、今回のCOVID-19の影響でテレワークやオンライン会議でも仕事は出来る!というのが証明された世界では、「時間」や「場所」の自由度が高くなっています。

電波さえ届けば会議には参加できる。無理やり満員電車に乗らなくても良い。「時間」と「場所」の自由を手にした私たちには、多くの選択肢が用意されています。

今までは富裕層で、かつ限られた業種でなければ実現出来なかった「軽井沢に住んで週1の会議だけ上京する」という生活スタイルが可能になるかもしれません。「住む場所を自由に選ぶ」ことのできる時代へと向かっていくのです。

例えば、地方自治体の地方移住推進策も多様で、手厚いものがたくさんあります。関東近県で言えば、今まで東京に通うホームタウンとしては距離がちょっと遠かった栃木県。かねてより「栃木県移住・定住促進サイト」が用意されており、「栃木県移住支援事業」の一環として、東京23区在住の方または東京圏から23区に通勤する方が栃木県に移住し、県が運営する企業情報掲載サイトに掲載された中小企業などに就職した場合、世帯で移住の場合100万円、単身で移住の場合60万円の移住支援金が支給される、という制度があります。

支援金で引っ越しが出来て新生活に必要な物資も調達できる。こんなお得な制度はそれぞれの自治体ごとに用意されているので、アフターコロナの世界を見込んで、新生活を始めるというのも一つの手ですよね。

COVID-19の影響で、大きく変わる私たちの生活。ニューノーマル(新常態)で生き残っていけるよう、対策を練るのは「今」かもしれません。

参考

野島 葉子