実際、夫は「各自家庭で仕事ができる体制を整えておくように」という会社からの指示を受け、ネット環境や普段検索で使用するだけのノートパソコンのセキュリティの確認をしていきましたが、内臓カメラが思うように作動しないことが判明したのです。

運良く会社から外付けのウェブカメラを借りることができましたが、事前準備をせずにぶっつけ本番だったら会社の人にかなり迷惑をかけ、夫がイライラして周囲に八つ当たりしていたかもしれません。

家で仕事をする難しさを夫に伝えるが…

筆者は日頃から在宅ワークをしており、なおかつ3人の子供たちも休校や休園となってからは、四六時中子供がいる状態で仕事をすることの難しさを身をもって経験していました。

そのため、夫には単に働く場所が家になるということでは済まされないくらい環境が変わるから、と何度も伝えました。それでも「子供たちは3人で勝手に遊んだりしているだろう」と思っていた節がありました。しかし、いざ在宅勤務が始まると、オン・オフの境界線がなくなるということに気がついたようでした。

育ち盛りの子供たちは、朝ご飯を食べた2時間後には「お腹が減った」と言い出し、仲良く遊んでいるかと思いきやケンカをし始めるなど、騒々しい中で仕事をせざるを得なくなります。筆者の「会社とは勝手が違って思うようにいかないはず」という忠告に夫が素直に同意したのは、在宅勤務初日の夜のことでした。