シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は100円ショップ「セリア」を展開するセリア(2782)の、2020年4月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2020年5月7日に更新されたセリアの2020年4月既存店売上高は、対前年同月比97.3%。内訳は客数93.5%、客単価104.0%と、客数のマイナスを客単価のプラスでカバーできず、マイナス成長となりました。

一方で全社売上高は104.3%であり、プラス成長となっています。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は3月決算)。

前期の既存店売上高は、マイナス成長9カ月・プラス成長3カ月。新型コロナウイルス問題の影響が生じた2-3月は、2月109.1%、3月102.8%とプラス成長を維持していました。しかし4月は緊急事態宣言による外出制限の影響を受け、マイナス成長に転じています。

一方、全店売上高は積極的な出店を背景に、前期は12カ月全ての月でプラス成長となり、4月もプラス成長を維持しています。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社株価は、2019年8月に付けた安値2,363円からゆるやかな上昇が続きました。しかし2020年1月の3,495円到達後に反落しています。その後3月に2,545円まで下落したものの反発し、4月24日には3,500円台の到達により1月の高値を更新。その価格を維持し、現在は3,500円前後での売買が継続中です。

新型コロナの影響で、既存店の2-3月はプラス成長が続いたものの、4月はマイナス成長に転じることになりました。5月は各地で外出制限が徐々に解除される見込みの中、再びプラス成長に戻すことができるのかが注目されます。

セリアの過去1年の株価推移

参考資料:2020年4月度の月次売上高前年比および店舗数

LIMO編集部