株式市場の振り返り-日経平均株価は小幅に4日続伸も、総じて弱い動きに止まる
2016年6月30日(木)の東京株式市場は弱い動きとなりました。日経平均株価は前日比+0.1%上昇して小幅に4日続伸となりましたが、TOPIXは▲0.2%下落する反落で引けています。一方、新興株式市場の東証マザーズ総合指数は+2.4%上昇する4日続伸となりました。
日経平均株価は、NY市場の大幅高を受けて前日比+185円高で寄り付き、間もなく+214円高まで上昇しました。その後は徐々に上げ幅を縮小し、15,650円前後で推移します。そして、大引け前に一気に下落し始め、最後は+9円高の15,575円で終わりました。辛うじてプラスを維持しましたが、安値引けとなっています。
東証1部で上昇したのは861銘柄、値下がり968銘柄、変わらず138銘柄でした。東証1部の出来高は21億2,956万株、売買代金は2兆2,611億円(概算)となっています。回復基調が鮮明だった売買の活況感は、この日も維持されています。
セクター動向と主要銘柄の動き-33業種中13業種が上昇、内需関連業種に利益確定売り
東証1部で上昇したのは13業種、下落したのは20業種でした。上昇・下落の業種に大きな特徴は見られませんでしたが、強いて言えば、原油価格上昇を背景にした関連業種の強さ、及び、内需関連業種の弱さなどが挙げられます。
個別銘柄では、エーザイ(4523)が大幅下落となり、ファーストリティリング(9983)、花王(4452)なども値を下げました。また、しまむら(8227)やニトリホールディングス(9843)などの小売株も軟調になった他、トヨタ自動車(7203)やマツダ(7261)などの自動車株も低調に終わっています。一方、東京エレクトロン(8035)が連日で年初来高値を更新し、ファナック(6954)やダイキン工業(6367)も上昇しました。なお、終値では小幅安に止まりましたが、ソフトバンクグループ(9984)は場中に急落する場面がありました。
本日(7月1日)の注目点-7月相場の初日は、利食い売りを警戒しながら慎重なスタンスで臨むべき
大波乱だった6月株式相場が終わりました。株式市場は、一旦は落ち着きを取り戻した雰囲気ですが、30日も取引時間中の値動きがやや粗く、本格的な反転にはもう少し時間を要しましょう。小幅とはいえ、日経平均株価が4連騰になっており、そろそろ利食い売りが出ても不思議ではない頃です。下値を意識して最小限でコツコツ臨むスタンスを継続したいところです。
また、週明けから顕著だった内需関連銘柄、ディフェンシブ銘柄への買いが少なくなっています。7月相場の初日となる1日(金)は、好業績銘柄の下値を意識するべきです。特に、Q1決算発表が始まっている小売セクターに注目したいと思います。
青山 諭志