事前の楽観論を覆した英EU離脱の結果に狼狽した2016年6月20-24日
2016年6月20-24日は、週前半に英国がEUに残留するという観測が支配的になっていましたが、国民投票の結果が離脱支持となり、急速な円高・日本株安を招きました。世界的に見ても、現地通貨ベースで上昇した市場がいくつかありましたが、欧米の主要市場は下落しました。何よりも、日本の投資家にとっては円高が海外資産の邦貨換算額を目減りさせる厳しい展開でした。
それでは個人投資家の行動はどうだったのか、投資信託の売れ筋動向を見てみましょう。
楽天証券の2016年6月20-24日の週間売れ筋ランキングを見る
今回は楽天証券のランキングを見ていきます。
まず、全体ランキングです。
第1位:楽天日本株4.3倍ブル
第2位:日本株ハイインカム(毎月分配型)(ブラジルレアルコース)
第3位:フィデリティ・USリート・ファンドA(為替ヘッジあり)
第4位:ニッセイ日経225インデックスファンド
第5位:楽天日本株トリプル・ブル
楽天証券の2016年6月20-24日の積立週間売れ筋ランキングを見る
では、積立の週間売れ筋ランキングはどうでしょうか。
第1位:キャピタル世界株式ファンド
第2位:ニッセイ外国株式インデックスファンド
第3位:ひふみプラス
第4位:たわらノーロード 先進国株式
第5位:ニッセイ日経225インデックスファンド
世界株投信が楽天証券でも脚光を浴びる
いかがでしょうか。2つポイントがあります。
まず、全体ランキングの売れ筋トレンドは従来と大きくは変わっていません。ブル型が2本ランクインしており、日経平均のインデックスファンド、毎月分配型ファンドなどが入っています。ただ、よく見るとフィデリティ・USリート・ファンドは為替ヘッジ付きが売れ筋上位に来ました。急速な円高を見て、為替リスクを取らない投資家が増えた模様です。
次に、積立ランキングですが、低コストの日本株と外国株の投信に人気が集まっています。ひふみプラスはアクティブ型(銘柄選択で勝負しようとする投信)ですが、人気が続いています。その中で新しい動きは、グローバルなボトムアップリサーチをベースにしたアクティブ型のキャピタル世界株式ファンドがランキングトップになっていることです。同投信の純資産額は71億円程度ですが、今後どこまで伸ばしていくのか注目したいと思います。
相場が大幅に調整しているときは、ゆっくりと投資を始めるチャンスとも言えます。投資に関心のある方が、このランキングの中から気になる投信を1つでも見つけることができれば幸いです。
LIMO編集部