新興株市場の振り返りーマザーズ指数はTOPIXを上回る下落率に

2016年6月24日の新興株市場は、JASDAQ指数が対前日比▲4.4%下落、東証マザーズ指数が同▲8.5%下落となりました。TOPIXは▲7.3%の下落でしたので、マザーズ指数はTOPIXに対してアンダーパフォームしたことになります。

マザーズ市場の出来高は1億401万株、売買代金は2,076億円で、前日比では出来高、売買代金ともに大幅に増加しました。値上がり銘柄数はわずか5、値下がり銘柄数は224、変わらずは、なしでした。


一部の直近IPO銘柄の人気化は継続

マザーズ時価総額トップ3は社とも大幅下落となり、そーせいグループ(4565)が前日比▲6.2%下落、CYBERDYNE(7779)が同▲7.0%下落、ミクシィ(2121)が同▲7.9%下落でした。

マザーズでの売買代金上位3銘柄は、そーせいグループ、ブランジスタ(6176)、CYBERDYNEでした。

マザーズの上昇率トップは産直野菜を販売する農業総合研究所(3541)で同+19%上昇(ストップ高)、2位はソフト開発のAWSホールディングス(3937)で同+16%上昇(ストップ高)、3位は、ネット広告のフリークアウト(6094)で同+6%上昇となりました。このような日にも一部の直近IPO銘柄の人気化は継続していました。

一方、下落率トップは、企業プロモーション支援のブランジスタ(6176)で同▲20%下落(ストップ安)、2位は前日に急騰したブラジルのフルーツ飲料を主力とするフルッタフルッタ(2586)で▲19%下落、3位はネットマーケティングのサイジニア(6031)で▲18%下落でした。ブランジスタの下落率は週間では▲55%に達しています。

6月27日の着眼点

EU離脱ショックを受けて、マザーズ市場も大幅安となりましたが、TOPIXが年初来▲22%まで下落したのに対して、マザーズは横ばいに留まっています。また、年初来安値はいずれも2月12日ですが、TOPIXはほぼ年初来安値に面合わせになったのに対して、マザーズは+33%高い水準にあります。

もちろん、マザーズ市場の主力投資家である個人投資家も今回の急落により含み資産が減少し、リスク許容度が低下している可能性が高いため、過度な楽観論は慎むべきかもしれませんが、TOPIX対比で見た現状の“値持ちの良さ”や、マザーズには為替リスクが少ない内需関連が多いことを考慮すると、27日は安く始まった後は、反発の可能性にも期待で持てるのではないかと考えられます。

LIMO編集部