高速エスカレーターは便利か恐怖か、利用者の声とその実態

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エスカレーターは、いまや駅やお店など至るところに設置され、ほとんどの人が日常生活のどこかで乗っているはずです。階段のように上り下りで疲れたりすることもない楽チンな設備である一方で、利用者の不満や要望も絶えません。

この記事では、意外に多くの人が意識していない「エスカレーターの速度」に注目して、その現状を少し垣間見てみます。

エスカレーターの速さを巡って

まず、エスカレーターには駅や建物によってその運行速度に差があることをご存じでしょうか? 利用者が多い駅は速度を速くして混雑を解消し、また、病院などは速度を落とすことで入院患者等の安全を考慮するといったことは想像がつくと思います。このように、エスカレーターは設置場所の状況によって速度を調節されているのですが、ここで取り上げたいのは、駅に設置されている「高速エスカレーター」です。

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高速エスカレーターは、やはり利用者数が多い東京都内やその近辺に多く設置されており、渋谷駅や東急東横線横浜駅などがその例として挙げられます。一般的なエスカレーターの速度がおよそ30m/分であるのに対して、駅の高速エスカレーターはおよそ40m/分となっています。この高速エスカレーターを「便利だ」と感じるか否かは人それぞれのようです。ネット上にも賛否両方の声が上がっています。

「たしか東横線横浜駅のエスカレーターは速かった気がするんだけど、あのくらい速いと便利なんだけどなぁ」
「永田町のエスカレーターの速度が速いから便利」
「全部東急渋谷駅の高速エスカレーター並に速度上げてほしい」

これらは速度が速いエスカレーターを好む人々の意見です。混雑し、なおかつ時間に追われている朝などは、やはり高速エスカレーターの需要は多いようです。それに、長いエスカレーターで速度が遅いと、なかなか着かなくてイライラしてしまうものですよね。移動時間を短縮し、スムーズに移動できる高速エスカレーターは非常に便利に感じられます。

高速エスカレーターは怖くて危ない?

一方で、「高速エスカレーターは危険だ」といった声も多く見かけます。

「渋谷駅の副都心から半蔵門にあがるエスカレーターのスピードが速くて緊張する」
「ちょっとスピードが速いエスカレーターあるやん。人がそのスピードについていけてないから降り口で詰まるのどうにかならんのか。シンプルに危ねえ」
「東横線渋谷駅にて、思いの外早くて高速エスカレーターにコケそうになった件」
「私の母は、足が少し不自由なので、エスカレーターに乗るのが苦手です。スピードが速くて怖いのだそうです」

やはり高速エスカレーターのスピードに慣れていないと、いきなり乗った際に「怖い」「危ない」と感じる人も多いようです。運行速度が速いと、怪我や事故につながる危険性も高まります。

こういった声は、意外に若者からも多く上がっています。小さな子どもやお年寄り、体に不自由のある人などは、なおさら恐怖感を感じてしまうでしょう。しかし、利用した駅に階段か高速エスカレーターしかないとなると、エスカレーターを使わざるを得ない場面も出てきます。こういった人たちは利用するたびに、便利と思うどころか恐怖感を感じることになってしまいます。

エスカレーターは歩くべきか否か問題

高速エスカレーターを便利と感じるか否かについて見てきましたが、実はこれは、よく議論される「エスカレーターを歩くことについて賛成か反対か」という問題にもつながるのです。この点についても、多くの声が寄せられています。

「エスカレーターで歩くな歩くないう前にスピード上げてください」
「日本のエスカレーターは遅すぎて歩きたくなるのでもっと速くすれば歩く人が少なくなり逆に安全なのではという意見を持っている派です」
「急いでる人が満足する位速く動いているエスカレーターは皆歩かないんですよね。歩かせたくないならそれに見合うだけの高速エスカレーターにすれば良いんです」
「渋谷駅とか明らかにエスカレーターのスピード速いんだけど、あれくらいだとあんま歩いてまでって気にならない」

エスカレーターは元々立ち止まって乗ることを前提に安全基準が設けられていますが、電車の乗り換え時間などで1分を争うように移動している人にとっては、「エスカレーターを歩いてはいけないというのはちょっと……」と思うことも多いでしょう。

この問題を解決するための1つの案としても、高速エスカレーターは有用だと言う人もいます。高速エスカレーターの導入によって、エスカレーターを歩く人が減ることも、また安全につながるという理屈です。

自分と周囲にとって最適な手段を

ここまで、高速エスカレーターについて賛否の両方を紹介してきましたが、駅における昇降手段で問題なのは、多くの駅では、「階段と普通のエスカレーター」、もしくは「階段と高速エスカレーター」といったどちらかのセットになっているということです。また階段がなく、エスカレーターのみといった場合もよくあります。これでは、急いでいる人か、もしくはお年寄りや子どもといった安全に一層の配慮が必要な人か、どちらかが不便を感じてしまいます。

実はこのような問題に対して、すでに対策がなされている駅もあります。たとえば、つくばエクスプレス秋葉原駅や地下鉄博多駅には、速度の違うエスカレーターが2つ並んで設置されています。これにより、利用者がそれぞれの好みに合わせて使い分けできるといった仕組みです。

もちろん、ある程度の乗降客がいなければ、複数本のエスカレーターをつけてもコストに見合いません。そのため、こういった駅を今後増やしていくことは簡単ではありませんが、利用者一人ひとりが、少しずつ「周りに目を向けてみる」ことは簡単です。

たとえば、自分が急いでいるときでも、ちょっと周りを気にしながら乗るようにするだけで、快適にエスカレーターを使える人が増えるのではないでしょうか。便利なエスカレーターですが、事故や不満の種を減らすためにも、乗るときに「ほんの少しの気配り」をしてみることが、みんなが心地よくエスカレーターを使える第一歩となるのではないでしょうか。

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2005年創業。ビジネス書・実用書を中心とした書籍出版や企業出版、メディア・コンテンツ事業、デザイン制作事業などを手がける。

主な刊行書籍に、20万部突破の『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』をはじめ、『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』 『起業家のように企業で働く』 『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』 『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』 『自分を変える習慣力』 『鬼速PDCA』など。