この調査によると、実収入の月額は共働き世帯のほうが10万円以上多く、税金や社会保険料などを差し引いた後に残る「可処分所得」や預貯金に回すお金、そして黒字も共働き世帯のほうが専業主婦世帯を上回っています。一方、「消費支出」については、さほど大きな違いはありません。

となると、共働き世帯のほうが貯蓄がしやすく、経済的に余裕があるはずです。それなのに「共働きなのに貯蓄が増えない」と感じているのであれば、お金の使い方や貯め方に何らかのスキがないかを見直す必要があるでしょう。

特に共働きでお財布を別に管理していると、「きっと相手が貯めているだろう」と勝手に期待して、蓋を開けると全く貯蓄できていなかったということも起こりやすいようです。

老後が近づいてからお金が足りないということにならないよう、早い段階から夫婦で協力体制を作り、お互いが納得できる節約法・貯蓄法を見つけましょう。

共働きなのに貯蓄できない人は、まずどうする?

お金を貯めようとするのなら、節約と貯蓄の仕組みづくりが必要です。ただ、節約はあまり無理をしすぎると続かないもの。特に、共働きで頑張っているのに外食やショッピングを切り詰めすぎると、「何のために働いているかわからない」と感じてしまうこともあるでしょう。

そのため、ストレスのかからない節約や必ず貯まるような仕組みを活用することが長続きの秘訣となります。

固定費を見直す

固定費は一度見直せば放っておいても継続的に節約できる項目です。たとえば、賃貸住宅に住んでいる場合の家賃。駅からの距離や築年数などの条件を緩めて今より安い物件を見つければ、一時的に引越し費用がかかっても長期的にはかなりの節約になるでしょう。

他にも携帯を格安スマホに変えたり、生命・医療保険や自動車保険などを見直して乗り換えることで月々の支払い額を減らすという方法もあります。