新興株市場の振り返りーマザーズ指数は4日連騰後急落した
2016年6月13日(月)の新興株市場は、JASDAQ指数が対前日比▲1.7%下落、東証マザーズ指数が同▲4.3%下落となりました。TOPIXは同▲3.5%下落でしたので、マザーズ市場は久々にTOPIXをアンダーパフォームしました。本日はアジア市場の中でも東京と上海の下落がきつかったのですが、特にマザーズ市場は下げの標的になったようです。
マザーズ市場の出来高は9,627万株、売買代金は1,860億円で、売買代金は前日から減少しました。値上がり銘柄数は34、値下がり銘柄数は187、変わらずは4銘柄でした。
マザーズ御三家は揃って大幅安。バイオ関連の下げが目立つ
マザーズ時価総額トップ3はミクシィ(2121)が同▲3%、そーせいグループ(4565)が同▲6%、CYBERDYNE(7779)が同▲3%といずれも大幅に下がりました。
マザーズでの売買代金上位は、1位がそーせいグループ、2位がブランジスタ(6176)、3位がアカツキ(3932)でした。
マザーズの上昇率トップはネット通販運営のジェネレーションパス(3195)で同+26%上昇、2位がEC関連のHamee(3134)で同+23%上昇、3位が基盤の外観検査装置メーカーのインスペック(6656)で同+20%上昇でした。Hameeは前週から物色が続いていますが、ジェネレーションパスとインスペックは直近の決算が好感されています。この3銘柄はいずれもストップ高で引けました。
一方、下落率トップは機能性食品素材を手掛けるファーマフーズ(2929)で同▲14%下落、2位は経皮吸収型製剤技術のバイオベンチャーのメドレックス(4586)で同▲14%、3位は画像処理ソフトのモルフォ(3653)で同▲13%下落でした。ファーマフーズとモルフォは直近決算内容が評価されなかったとみられます。ファーマフーズは一時ストップ安をつけています。
全体としてはバイオ関連の銘柄の下げが目立ち、LINE関連株も軟調だったと言えそうです。
6月14 日の着眼点
以上のように6月13日のマザーズ市場は急落しています。しかし2月以降TOPIXを大きく上回るパフォーマンスを上げた貯金はまだ十分に残っています。さらにマザーズ指数は2月からの上昇相場のトレンドをまだキープしているとみられます。
とはいえ決して安心材料ばかりではありません。リスクオフ相場が進むなかではパフォーマンスの貯金のある銘柄ほど売られる傾向もありますし、マザーズ指数は現在の水準(1,115.04ポイント)近辺から反騰しないと、2月以来の上昇トレンドが一旦途切れることになります。
当面は値動きが荒い展開が続きそうです。テーマ性と株価モメンタムを見ながら身軽に銘柄を回転させていく、柔軟な投資スタンスが必要な局面でしょう。
LIMO編集部