「いいなぁ……」みんな意外とある「楽器ができる人」への憧れ

ビジネス、今日のひとネタ

「趣味はギターです」なんて自己紹介で言えたら……。

小中学校の音楽の時間でリコーダーをさわって以来、楽器には縁がないような人からすれば、楽器をかっこよく演奏する人へのちょっとしたあこがれがあったりするものです。西田敏行さんの代表曲にも『もしもピアノが弾けたなら』というタイトルの曲があるくらい、ピアノをはじめとした楽器演奏のスキルは、多くの人のあこがれの対象にもなっているようです。

ピアノやギターに限らず、どんな楽器でも、演奏できるのはかっこよく映るもの。この記事では、われわれが楽器を弾ける人に抱いてしまう「コンプレックス」にも似たあこがれについて、多くの人が感じている声を集めてみました。

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音楽は国境を越える

ミュージシャンのナオト・インティライミさんは、かつて世界中を旅していた時期があったといいます。その際に、どこへでも持ち歩いていたのが、「ギター」でした。多くの旅人にとって、言語や文化が異なる外国では、コミュニケーションがとりにくいのが悩みのタネ。しかし、彼は「コミュニケーションツール」としてギターを披露することで、現地の人たちと親睦を深めることができたといいます。

また、元サッカー日本代表の本田圭佑選手も、オランダのVVVフェンロに所属していた際、チームメイトの前でピアノを披露したことがあるのだそう。慣れない海外のチームに移籍する際、サッカーをプレーする上での信頼関係は構築できても、ピッチ外での信頼関係を構築するのは難しいものです。そこで本田選手は、ピアノが上手な奥さんに教わって、ピアノを練習し、チームメイトの前で披露したとのことです。

音楽は、たとえ歌詞がわからなくても、メロディやリズムだけでも、心と心を通わせられるツールになることを教えてくれますね。

楽器売り場でも注目される!?

2016年度の社会生活基本調査の結果によると、趣味・娯楽として「楽器の演奏」をする人の数は1240万人と推計され、5年前の調査からは148万人ほど増えています。この数字は、「音楽会などによるクラシック音楽鑑賞」をする人(1149万人)や「編み物・手芸」をする人(1198万人)より少し多く、「日曜大工」(1234万人)とほぼ同じくらいです。

テレビで弾き語りをする歌手、演奏会で披露するピアニストもかっこいいのですが、上記のように日本人の10人に1人くらいは楽器を趣味にしている人がいますので、自分からはあまり口にしないけれど、「実はドラムが叩ける」といった隠れた一芸を持っている人も意外と身近にいるかもしれません。ネット上では、次のように楽器を弾ける人をうらやむような投稿が数多く見られます。

「友人の結婚式で、ピアノ弾くとかかっこいいね。憧れるー(≧▽≦)」
「耳をすませば面白い! 俺もバイオリンはじめようかな! 何かステキな事が起こるかも!」
「ピアノが弾けると電気屋でカッコつけれるの羨ましい……」

一方で、あこがれてはいても、「じゃあ始めてみよう」と行動に移せる人は少数派ではないでしょうか。幼少期からピアノ教室に通っていた、学生時代にバンドを組んでいた、という人でもない限り、「なかなか練習しても上達できないんじゃないか?」という印象を持っている方も多いはずです。

楽器を趣味にするメリット

しかし最近では、社会人になってから、人によっては定年してから楽器を始めるような人もいます。そんな人たちが感じている「楽器を趣味にするメリット」を少しご紹介します。

・すぐに始めることができる

楽器があって、音を出せる環境であれば、いつでもどこでも始めることができます。確かに高額の楽器もありますが、いまではメルカリやヤフオクなどで入門用のものや中古の楽器であれば比較的安く購入ができます。とはいえ、好きなメーカーや、気に入ったものがあれば、値が張ったとしても、「あえてそれを買う」人もいます。高い買い物をすることで、モチベーションが上がり、上達にも一役買うからです。もちろん、高い楽器を買ったものの、数回使っただけで家の片隅に放置していると、家族に「なんでこんなの買ったの?」と言われてしまうかもしれませんので、諸刃の剣ですが……。

・練習すればどんどん上達

楽器演奏は、練習量が実力に結びつきやすい趣味といえます。初心者の場合、最初は、右も左もわからないまま試行錯誤して、気づけば挫折してしまうこともあるかもしれません。しかし、最近は、大人向けやシニア向けの音楽教室も多くありますし、独学で学ぶ場合も、YouTubeなどには、プロによるレクチャー動画も多数投稿されています。また、楽器演奏を教えられる人と楽器を習いたい人のマッチングサービスなども充実してきています。有効に活用すれば、昔と比べてもステップアップがしやすいといえます。夢中になって練習していたら、そのうち「あこがれる側」から「あこがれられる側」になっているかもしれません。

・大勢でも1人でも楽しめる

楽器を通じて、友達ができることもあります。ある程度、上達すれば、友人とバンドを組んでスタジオに通ったり、セッション会に参加してセッションをすることで友達が増えたりするかもしれません。もし、お子さんやお孫さんが何か楽器を習っていたら、一緒に演奏をしてみるなんてのも素敵ですね。また、1人で楽しむことができるのも特徴です。練習するのにも充実感がありますし、1曲でもマスターできれば、達成感を得られます。昔は高額だった作曲ソフトも今ではリーズナブルに購入できるため、それを使って作曲に挑戦してみるのも面白いでしょう。

中高年で楽器を始める人も

2019年に波瑠さんの主演で放送されたTBS系のドラマ『G線上のあなたと私』は、大人のバイオリン教室が舞台でした。松下由樹さん演じる、40歳を過ぎてからバイオリンを始めるパート主婦の役も記憶に新しいかもしれません。

40代を過ぎると、「子育てが一段落した」「生活に余裕が出てきた」「無趣味だったけど将来を考えて一生できる趣味を持ちたい」といった理由で、趣味を楽しむ時間を増やしたいと考える人も多いのではないでしょうか。

最近では、中高年の趣味としても楽器が注目されています。定年と前後して、「学生時代はギターが趣味だったけど、それ以来やっていなかった」という方や、「まったく楽器に触れてこなかったけれど、どうしても1曲、弾けるようになりたい曲がある」といった方も、趣味として楽器を始める、再開するということは多いようです。また、楽器演奏は手や足を動かし、頭も使うため、認知症予防としても効果が期待されています。「中高年になってから始める趣味にはもってこい」という側面もあるのです。

「楽器が弾けたらかっこいいな」から「楽器が弾けてかっこいい」になってみるのに早い遅いはありません。もちろん、絵でも写真でも俳句でもスポーツでも、楽しみを見出して没頭できるもの、新たな世界を広げるものであれば何でもよいと思いますが、新しい趣味の候補の1つに、思い切ってあこがれの楽器を始めてみるのもいいかもしれません。

クロスメディア・パブリッシング

参考記事

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執筆者
クロスメディア・パブリッシング

2005年創業。ビジネス書・実用書を中心とした書籍出版や企業出版、メディア・コンテンツ事業、デザイン制作事業などを手がける。主な刊行書籍に、20万部突破の『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』をはじめ、『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』 『起業家のように企業で働く』 『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』 『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』 『自分を変える習慣力』 『鬼速PDCA』など。