新興株市場の振り返りー東証マザーズ指数は他指数を上回る高い上昇率
2016年6月3日(金)の新興株市場は、JASDAQ指数が対前日比+0.4%上昇、東証マザーズ指数が同+2.6%上昇となりました。TOPIXは同+0.4%の上昇でしたから、マザーズ株が相場全体を牽引したともいえるでしょう。
マザーズ市場の出来高は9,261万株、売買代金は1,766億円で前日から増加しました。値上がり銘柄数152、値下がり銘柄数65、変わらずは7銘柄でした。
株式市場全体ではこの日は輸出関連株が小安く、内需株がしっかりという物色動向でした。マザーズ指数の主要銘柄は内需中心でかつ成長期待が高いと性格づけられます。この結果、市場の物色を流れを受け止めて上昇が際立ったと理解できます。LINE上場決定のマイナス面の影響もひとまず沈静化しつつあると言えそうです。この結果、マザーズ指数は5月前半の急落以降じり高が続き、次の節目である1,200ポイントへの戻りを試すステージに立っています。
マザーズ御三家が揃って上げた。Aimingがストップ高を付け、JIG-SAWはストップ安
物色動向ですが、マザーズ御三家は揃って上昇しました。ミクシィ(2121)が対前日比+1%、そーせいグループ(4565)が同+4%、CYBERDYNE(7779)が同+2%となりました。
上昇銘柄では、Aiming(3911)が新作スマホゲームの事前登録開始を手掛かりに一時ストップ高を付け同+15%で引けました。このほかグリーンペプタイド(4594)は同+10%、セレス(3696)は同+10%、サンバイオ(4592)は同+8%、ブランジスタ(6176)は同+6%と上昇しました。
一方、JIG-SAW(3914)は▲18%下落しストップ安で引けました。二日連続の急落です。このほかにも前日に下げ止まりの兆候を見せたアキュセラ(4589)が同▲11%下げ、エナリス(6079)も同▲9%下落しており、投資家の銘柄選別の目は厳しくなっています。
6月6日の着眼点
週末の米国雇用統計をきっかけに円高が進み、シカゴの日経平均先物も下げていることで、6月6日の市場全体は下げて始まりそうです。また今週末にメジャーSQを控え主力株は手掛けにくいという思惑が広がるでしょう。市場全体のセンチメントの悪化というマイナス要素はあるものの、マザーズを中心とする新興株は為替やメジャーSQとは連動しない成長分野の企業が多く、むしろ投資家の注目を集めると言えそうです。まずは5月半ば以降の上昇トレンドが継続し、戻り高値を伺う展望が広がるか見ていきたいと思います。
LIMO編集部