家事に育児に目まぐるしく過ぎていく毎日。ひとりでのんびりお茶をしたり、趣味に没頭できる時間を持てたりしたのは、いったいつだろう…。そんな風に思ってしまうと、家事も育児も手伝わない、好きな時に飲みに行き、自分の趣味にお金をつぎ込む夫をうらやましく感じてしまいます。

そんな気持ちが積み重なり、ついつい子どもに夫の悪口を言ってしまう…。実はこれが大きな悲劇を生んでしまうかもしれません。

「お父さんなんて最低」

「後悔先に立たずとは、本当にこのことだと思いました…」と肩を落とすのは、Kさん。小学2年生の女の子のお母さんです。

Kさんのご主人は仕事がとても忙しく、Kさんはほぼワンオペでお子さんを育ててきたそうです。

「平日は帰りが遅く、休日には疲れているから、と家でゴロゴロする夫。そんな夫に不満が募り、つい娘に夫の愚痴を言ってしまっていました」

「お父さんはいいわよね〜、ああやって休みの日には家でゴロゴロして」「お父さんは私たちよりお仕事のほうが大切なのかもね」「ほんと、お父さんなんていてもいなくても一緒だわ」

自分だけがしんどい、自分だけが大変な思いをしている…そんな気持ちにさいなまれていたKさんは、「まだ小さいからわからないだろう」とついつい我が子に夫への不平不満を吹き込んでいたのだそうです。

「あれ?と思ったのは娘が幼稚園にあがったころでした」とKさんは振り返ります。

「夫は家にいるときは娘とスキンシップを取ろうとしています。でも、娘が『ヤダ!』と言ったときにすかさず私も『そうよ、パパ、イヤよね〜』と言ってたんです。それがいけなかったのでしょうか…。幼稚園の親子行事で、他の子どもたちはお父さんと楽しそうに遊んでいるのに、うちの娘は『パパ、イヤ!ママがいい!』とかたくなに夫を拒んでいたのです」