「最近夫と会話をしていないな」「夫婦水入らずでじっくり話をしたのっていつだっけ?」ふとそんな風に考えて、寂しくなってしまった妻。一方、夫はそんなこと気にも留めていない様子。「別に無理して会話しなくてもいい関係なんだから」「もともとそんなにお喋りじゃないし…」というのがその理由。
「会話がない状態」が寂しくつらい妻、まったく苦にならない夫。平行線のふたり、果たして双方が満足する解決策はあるのでしょうか?
一緒にいるのが気詰まりです
結婚してもうすぐ20年のAさん、夫婦共に40代です。子どもは大学生と高校生、部活にバイトにと忙しく、家にいる時間が少なくなってきました。となると、夫婦二人でリビングにいる時間が必然的に長くなります。
ある日Aさんは、夫とふたりでテレビを見ていると、どうしようもなく息が詰まるような感覚に襲われました。
「理由は夫です」
とAさん。元来お喋り好きなAさん、夫にあれこれ話しかけるのですが、夫はテレビを見たり、新聞を見たりしたまま生返事。Aさんに視線をやることもないのだそうです。
「一生懸命話題を探して話しかけているのに…と思うと腹が立って、『私が必死で会話しようと努力しているのに、なんで協力してくれないの? この先ずっと会話がない夫婦でいるなんて虚しすぎる』と訴えたんです」
Aさんの涙の訴えに対して、夫はびっくりしたような顔でこう答えました。
「会話なんて無理にするもんじゃないだろう」