なおにゃむさんは、「言語発達遅延」という発達障害をもつ小学4年生のまっきーのお母さん。なおにゃむさんのおうちの、お正月の恒例行事といえば、夫婦それぞれの実家への帰省です。これは、父方の実家に帰省した時の話。

お正月ということもあって、午前中はおせちなどを囲んで遅めの朝ごはん、そして昼と夜を兼ねて夕方早めの時間に食事をしよう、ということになりました。学校がある日は、1日3食が当たり前のまっきー。変則的な食事に少々戸惑い気味の様子で、外で遊んでいる最中にも「ねえねえ、もう14時だけど、お昼は食べないの?」と聞いてきたりします。「今日は早めの時間に、お昼とお夕飯を一緒にいただいてから帰る予定よ。」と丁寧に説明するなおにゃむさん。

そして16時過ぎ。おばあちゃんが用意してくれた、早めの夕食をみんなでいただいていたところ、早々に食べ終わったまっきーが、なおにゃむさんに聞いてきました。

「このあとおうちに帰って、ルイージマンション(まっきーの好きな番組)を観てもいい?」

帰った後に番組を観ること自体は構いませんが、今はおじいちゃんとおばあちゃんが、自分たちをもてなすために開いてくれた食事会の真っ最中。まだまだ帰るという雰囲気ではありません。それをどう説明したらいいかしら?と思いつつ、「いいけど…。」という台詞を口にするなおにゃむさん。その言葉に、まっきーは同意を得られた思ったのでしょう。「じゃあ、17時ね!」と勝手に出発時間を決め、みんなが食べている横で、あわただしく身支度を始めてしまいました。

すると、それを見ていたお父さん。「こら!まだ帰らないぞ!みんなはまだ食べているし、それに、おばあちゃんがせっかく用意してくれたご飯だろ!」とまっきーを叱りつけました。お父さんの剣幕に、びっくりして泣き出すまっきー。おばあちゃんがあわてて、「まあまあ。そんなに怒らなくても。」と、お父さんをとりなします。