アーダーン首相は1歳半になった二―ヴちゃんの母親でもあります。一国の首相として、ここで生まれ育っている子どもたちは、自分の子どもも同じという気持ちがあるに違いありません。

首相にとって、母親にとって、子どもたちの求めが正しいものであるなら、聞き入れるのは自然なことなのでしょう。

園児からは「絵の嘆願書」

国内最大の都市、オークランドの西部にあるラングホルム幼稚園では、2017年に園内でのビニール袋の使用禁止を決めました。

子どもたちにはビニール袋だけでなく、ごみがもたらす自然環境への害と、その対応策として、リサイクル、再利用、堆肥作りについて教えているそうです。1年に一度、海岸でのごみ拾いも行っています。

そんな園児たちが、地元のデボラ・ラッセル議員を通し、議会に嘆願書を提出しました。

幼稚園児ですから、まだ自分の考えを字では表現できません。でも、絵を描くことはできます。病気になったカメや鳥、魚などの絵を描き、「絵の嘆願書」を同議員に託したのです。その数は400枚を超えたそうです。

園児に負けじと立ち上がる小中高生

小中高校生も園児同様、使い捨てレジ袋の廃止を求めて立ち上がっています。南島の街、ダニーデンの小学校、カリスブルック・スクールは4,000通近い嘆願書を議会に届けました。

その際には首都ウェリントンのパレマタ・スクールの6~10歳の生徒たち50人が手作りのプラカードを持って、カリスブルックの生徒をサポート。共通の目標を持つ子どもたち同士の連携は素晴らしいものです。