この記事の読みどころ

  •  マネックス証券の最近の売れ筋投資信託の傾向を見ています。
  •  トレンドは従来通りです。全体の売れ筋はブル・ベア型と毎月分配型、NISAの売れ筋は内外の株式投信と毎月分配型です。
  •  日本の新興企業株投信では新規買い付けを停止する動きが出ています。

世界的に総じて株が堅調だった2016年5月9‐13日

5月9‐13日は世界的に株価が堅調でした。日本では大型連休明けで決算のピークを迎えましたが、これをこなして上昇しました。世界的にも株価は上海市場を除いて堅調に推移しました。円は対ドル、対ユーロともに下落しました。

では個人投資家はこうした投資環境の中でどう行動したのでしょうか。今回はマネックス証券の投信の売れ筋を見てみたいと思います。

マネックス証券の2016年5月9‐13日の投信全銘柄売れ筋ランキングを見る

まず、全体ランキングです。

第1位:楽天日本株4.3倍ブル
第2位:SBI 日本株3.7ベア
第3位:楽天USリート・トリプルエンジン(レアル)毎月分配型
第4位:ニッセイ日経225インデックスファンド
第5位:日本株ハイインカム 毎月ブラジルレアル

売れ筋のトレンドは従来通りで、ブル型・ベア型の投信と、分配金志向の毎月分配型投信が上位に来ています。

マネックス証券の2016年5月9‐13日のNISA売れ筋ランキングを見る

では、NISAの売れ筋ランキングはどうでしょうか。

第1位:ニッセイ外国株式インデックスファンド
第2位:ひふみプラス
第3位:ワールド・リート・オープン(毎月決算型)
第4位:フィデリティ・USリート・ファンドB
第5位:ニッセイ日経225インデックスファンド

上位の顔ぶれは少しずつ変わっていますが、これも従来のトレンドと変わりません。NISAの月間積立契約数ランキングと似た傾向にあります。内外株式をNISA口座で積み立てていく投資家層、分配金重視の投信をNISA口座で購入する投資家層が引き続き健在です。

DIAM新興市場日本株ファンドは純資産が増加し買付停止へ

さて、5月9日にDIAM新興市場日本株ファンド(5月9日現在の純資産約110億円)が純資産130億円に達した場合、追加の買付けの受付を止めると発表しています。

このファンドは4月末現在の過去1年のトータルリターンが+31%で、過去1年の値上がり率が第2位(マネックス証券調べ)の好成績ファンドです。3月31日付けの月次運用レポートによると、組み入れの51%超がジャスダック及び東証マザーズの株式になっています。

運用会社は預かり資産の急激な増減で運用成績にあらぬ影響が出ないよう考えていますので、DIAMのこの決定は納得できるものです。2016年2月以降大型株が業績懸念から軟調に推移してきた中、新興株式市場は上昇基調にありました。今回のこの動きが、新興市場の投資家に波及していくのか注目したいと思います。

 

LIMO編集部