一方、個人では同じレベルの情報アクセスはありませんし、日々100件以上のメールを仕事以外で読むこと自体も現実的ではないでしょう。機関投資家との間には、情報格差が確実に生じるのです。

たとえば、今日、ある企業の株価が下がっているとします。機関投資家(プロ)は前日の夕方に企業からの発表を見て、その後の説明会にも参加するので、株価が下がることも事前に予想できますし、その背景も理解しています。

一方、個人投資家(一般人)は株価が下がって初めて、ニュースで背景を理解するという具合です。

そしてもっと重要なことは、そんな金融業界で働いて最新の情報にアクセスができて、それで生計を成しているプロであっても損を出すということです。

ですから、株投資、為替投資などの金融投資は、「絶対に儲かる」とはいえないのです。

人は「損した話」はしないもの

よく、「株で儲かったので家を買う資金にした」とか「○○社の株で儲かった」とかいう人がいます。それで、株を持っていない自分が損しているような気持ちになるかもしれません。

しかし、ちょっと待ってください。人は誰も損した話というのはしないものです。

実際、「株は儲かる」とはいえないだけでなく、会社が倒産すれば株価が0円になるリスクもあるのです。