女性の就業率上昇と未婚率上昇をつなげる「親の理論」を信じる
彼女にまずお伝えしたのは、正社員登用試験を受けるなどの「雇用の安定」でした。
しかし「結婚したら仕事を辞めるかもしれないし…」と言ってなかなか自立の必要性を実感してもらうことはできませんでした。
親は「まじめに働いて、忙しすぎると婚期を逃す」というのだそうです。仕事か家庭かのどちらかを選ぶなんて昭和の話ですし、何より今は相手もいないのに。
正社員を辞める時も、彼女が真っ先に相談したのは専業主婦の母親でした。
彼女のお母さんが特別というわけではなく、世間には専業主婦の妻と外で働く夫の組み合わせを「普通」と考え、未婚率上昇を「女性が働くようになったからだ」などと原因にする方は多数おります。
今は正規雇用で産休も育休も取得できる女性の方が婚活で有利です。
「何にも考えず、言われたことをこなすだけ」の受け身の結果
結果的に結婚や出産をきっかけに現在の仕事を辞める女性はいるでしょう。でもアラフォーで未婚の場合「結婚するかもしれない」こと前提でのんきに生きているのは危険。
どちらかといえば、一生独身でいることも考えて欲しいのです。
35歳以上40歳未満の女性の未婚率は23.9%(※1)です。35~39歳女性を100人集めたら24人が独身という計算です。
その24人が5年後どれぐらい結婚していると思いますか?
40~44歳の未婚率は19.3%です。5年たって24人の未婚者のうち5人が結婚する計算になります。これって予想より少ないと思う方が多いのではないでしょうか。
女性の生涯未婚率は14.06%です。女性が100人いたら14人ほどが一度も結婚しないまま50歳になるという計算です。(生涯未婚率は50歳の時点で一度も入籍していない人の割合のため)
「結婚したら仕事を辞めるかもしれない」と思って受け身で生きてきた結果、一生独身の可能性の方が高くなってしまうのです。その責任は100%あなたにある。さて、これからどうするの?
【参考】
(※1)「平成27年国勢調査」総務省統計局
「「生涯未婚率」というのは何のこと?」公益財団法人生命保険文化センター