4. モチベーション管理はしない:仕組み化にこだわる

資格の取得や仕事において、年収400万円の人は「やる気」で動くことが多く、年収1000万円の人は「仕組み化」で動くことが多いものです。

というのは、年収1000万円の人にとって、「そもそもモチベーションを管理することなんてできない」という考え方が背後にあります。

モチベーションは突発的に上がったり小さな出来事で急に落ちたりするため、予測することができません。

つまり、「モチベーションは管理できない」ことを受け入れて、仕事や資格の取得など自分の成し遂げたいことのために、小さな目標設定や細かい時間管理など「いつ、何を、どのくらいするのか」という具体的な仕組みによって、自分を突き動かすことが重要なのです。

心理学と経済学を融合させた行動経済学では、「人間は抽象的な目標だけでは動かない」ことが分かっています。

行動経済学のパイオニアでもある米デューク大学教授のダン・アリエリー氏の論文では、学生に課題を与えたところ最終的な締め切りを1度だけ与えるよりも、細かい締め切りを複数回設定した方が課題の効率が上がることが判明したといいます。

このように、人のモチベーションは不安定であり、管理が難しいことを受け入れ、やるべきことを仕組み化することでより多くのことが成し遂げられるでしょう。

【参考】『Procrastination, Deadlines, and Performance: Self-Control by Precommitment』Dan Ariely, Klaus Wertenbroch(2002)

鈴木 拓人