最近はいろんなハラスメントが話題になっていますが、「カスタマーハラスメント」という言葉を知っていますか。これは、顧客や取引先からその立場を利用した嫌がらせや必要以上のクレーム、苦情を受けることです。モンスタークレーマーに近いイメージですね。

このような顧客の過度な要求に困っている人も少なくないのではないでしょうか。今回は、こうしたカスタマーハラスメントへの対策と注意点を事例とともにご紹介します。

対面でクレームを受けた場合

とある飲食店で働くAさんは、酔っぱらった客から嫌がらせを受けたと言います。事の始まりはAさんが料理を運んだ際に顧客からボトルワインの追加注文を受けたこと。

そのオーダーを受けてすぐに別のテーブルに運ぶ料理が出されたため、Aさんはそれを冷めないうちに配膳。ワインは少し待ってもらい、後からお持ちしようと思っていたのだそう。しかし、Aさんが別のテーブルに料理を出していることに気づいた客が急に激昂。「お前、何やってんだ! 早くビールを持ってこい!」と叫んだのだそう。

Aさんは、「ビールと言われて気が動転した。さっき聞いたのはワインだったような、と思い自分の記憶違いかと考えてしまい、すぐに反応ができなかった」と言います。その一瞬の間にさらに客がキレて「何ボケっとしてんだ!」とAさんを大声で怒鳴りつけたのだとか。それを聞いた支配人が飛んできて、その客に事情を聴取。深々と謝罪をし、なんとかことを収めたのだそう。