いま、コミュニケーション力を高めるためのスキルに注目が集まっています。そのひとつが雑談です。人と人の関係性を円滑にするためのテクニックなのでそれほど難しくありません。その日の出来事や天気などが話題になりますから、心理的な負担も小さいといえます。

では、どのように雑談をしたらいいのでしょうか。雑談をするには相手が話しやすいテーマを設定することが必要になるからです。しかし、最初から会話をしなければと意識してしまうと強迫観念にかられて、ぎこちなくなってしまいます。そもそも何気ない感じのキャッチボールにしたいのに、いきなり全力投球したら肩をこわします。

この場合、会話そのものではなく、シチュエーションや状況観察が大切です。要するに、相手がどんな状態なのか?その状態に応じて、気の利いたキャッチボールができるかがポイントになります。相手は、思いもよらない気の利き方に、うれしくなったり、感謝したりするのです。

ワールド・プレミアでのハリウッド俳優のテレビインタビューは約10分と限られています。アナウンサーとして、ジョニー・デップやベン・アフレック、フィル・コリンズなどの著名人やトップ経営者など3000人のインタビューを成功させるには何が必要だったのでしょうか。本音やキラッと光る瞬間をひきだすテクニックは大変興味深いものでした。

尾藤 克之