シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回はセルフ式うどん店「丸亀製麺」他を運営するトリドールHD(3397)の、2019年11月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2019年12月4日に更新された、トリドールHDの2019年11月既存店売上高は、対前年同月比98.9%となりマイナス成長。内訳は客数101.8%、客単価97.1%であり、客単価のマイナスが足を引っ張りました。
ただし全店売上高は105.0%とプラス成長を果たしています。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は3月決算)。
既存店売上高は11月がマイナス成長となりましたが、今期のマイナス成長は4月(96.6%)以来となります。また客数のマイナスが2カ月であるのに対し、客単価のマイナスが6カ月あり、客数増の一方で客単価が伸びない状態にあります。
全店売上高については今期全ての月でプラス成長が継続。4月の102.8%を除くと、他の月はいずれも105%以上の伸びを見せており、堅調に推移しています。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社株価は11月まで2,500-2,700円台でフタがされた状態が続きましたが、11月15日に窓を開けて上昇して3,000円台に到達、上方ブレイクを果たしました。その後は若干下落したものの、現在2,800円台での取引が継続しています。
全店ベースの売上高はプラス成長が継続中ですが、11月の既存店売上高は4月以来のマイナス成長となりました。11月の落ち込みが一時的なものに留まるのか注目されます。また客数のプラスが続く一方でマイナスが続く客単価について、今後の客単価アップのための施策も注目されます。
参考資料:月次売上高レポート
LIMO編集部
執筆者
LIMOニュース編集部は、国内のみならずグローバルの視点から、金融や経済、投資、資産運用に関するニュースをはじめ、読者の皆様の「くらしとお金」にかかわる気になる情報について幅広く取り扱い、かみ砕いてわかりやすくお届けします。
LIMOニュース編集部のメンバーは、国内外大手金融機関勤務でファンドマネージャーや証券アナリスト経験者他、調査会社アナリスト、大手ファッション誌や雑誌の編集長経験者、地方自治体の年金業務担当経験者、またWebマーケティングスペシャリストなどで構成されています。またコンテンツ管理においては、編集者だけではなく、書籍校閲やメディア運営の経験者などが携わっています。
LIMOニュース編集部で特徴的な点として挙げられるのが金融プロフェッショナル経験者が多いことです。編集スタッフの金融機関勤務経験年数は延べ30年、正確には367か月となります(2022年3月1日現在)。編集者には日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)、第一種外務員(証券外務員一種)、AFPなどの資格保有者が複数在籍しており、生保関連業務経験者としては過去に保険募集人資格を保有していたメンバーもいます。日本株式、米国株式、投資信託、生命保険、つみたてNISA、iDeCo、国民年金、厚生年金、住宅ローンなどといったテーマに関しては踏み込んだ分析や考察をすることができます。
LIMOの沿革としましては、2015年にLIMOの前身である「投信1(トウシンワン)」として産声を上げました。そして2018年には、より多くの読者の方にお金に関する情報を発信したいという考えから、メディア名をLIFE&MONEYの造語として「LIMO(リーモ)」と変更しました。現在では月間ユニークユーザー数が500万人を超えるまでになりました(2022年6月30日現在)。今後もより多くの方に読んでいただけるニュースを発信していきたいと考えています。
「投信1」には、個人投資家向け金融経済メディアであった「Longine(ロンジン)」の執筆者であった証券アナリストやファンドマネージャー、ベンチャーキャピタリストとして長年の調査や運用経験を持つメンバーが中心に参画していました。Longineは、グループ内で新サービスを展開することとなり、多くの読者の声に惜しまれながらサービスは2020年3月に終了しました。Longine編集部メンバーの一部は引き続きLIMOニュース編集部のメンバーとして在籍し、お金のプロとしてコンテンツ編集や情報を発信しています。
LIMOは株式会社ナビゲータープラットフォームが運営しています。詳細はこちらをご覧ください。