6. 廃業という選択肢も考える
最近、NHKスペシャルで「大廃業時代〜会社を看取る(みとる)おくりびと〜」を見ました。廃業も最終的には選択肢の一つです。致命的な傷を負わずに廃業できるのであれば、倒産するよりは人生をやり直す道が残ります。
他の先進諸国と比べ、日本では多くの中小企業は負債過多で、経営者による個人保証・自宅等の担保提供が当たり前のようになっています。そのため、自己破産するまで経営者個人に借金がつきまとい、人生の再建が難しい社会のようです。
7. 理不尽なしわ寄せを跳ねのける
今、多くの中小企業にとって日本は生きにくい国なのかもしれません。
特に、いわゆる「下請企業」と言われる立場の弱い企業へデフレ経済のしわ寄せがきているようです。そうした中小下請企業にとっては「働き方改革」というのは一体どこの国の話をしているのかと疑いたくもなるでしょう。
もちろん中小企業経営者には、大企業からの受注を失うかもしれない、従業員を路頭に迷わせるかもしれないという恐怖感が常にありますが、もう少し自社の存在意義に自信を持ちましょう。そして、日本の経済・雇用・技術を支えてきたという誇りを取り戻しましょう。
ポルトガルの例を思い出してみてください。来年以降、たとえ国家が衰退しても、きっと個々の中小企業は輝いて生きていける道を探し出せるものと信じています。そして、その結果として、国家は息を吹き返すのだと思います。
大場 由幸