なおにゃむさんは、「言語発達遅延」という発達障害をもつ小学4年生のまっきーのお母さん。ある日のこと、学校から帰宅したまっきーの荷物を見ると、油性マジックでびっしりと名前が書かれたハンカチに気が付きました。ハンカチは、その日の朝、なおにゃむさんがまっきーに持たせてあげたものです。
「え?なんで、こんなことになっているの?」
驚くなおにゃむさん。ハンカチに書いてあるのは、まっきーの字のようには見えますが、なぜこんなものに書いてあるのか…。たまたまお休みで家にいたお父さんにハンカチを見せたところ、「もしかして、いじめに遭っているのでは…?」と、今度はお父さんのほうが心配になってしまったようです。とりあえず夫婦で相談し、「まずは、本人に聞いてみよう」ということになりました。そこで、代表してお父さんがまっきーに質問します。「ハンカチにこういうことを書いてはいけないってまきおは知っているよね?じゃ、これは誰かにされたのかな?」
まっきーは、すごく困った顔になり、言いにくそうにしながら、ぼそぼそと答えだしました。「名前、わからないと大変だから…」。その様子にやはり何か理由はありそうだと感じたお父さん。改めてやさしい表情で、「これ、誰が書いたんだろう?まっきー?それとも、他の誰か?」しかし、まっきーは、ますます困った顔になり、「え、だって、僕しか子どもはいないし…。」と、言いづらそうに答えになっていない答えを返します。
結局、まっきーの説明では要領を得ることができず、誰かにいたずらをされたわけではなさそうだけれども、なぜこんなことになったのかの真相がわからないままに、その日は終わってしまいました。