3. 生活保護の申請から決定までの分はいくら?熊谷市の50代単身なら11月10日の申請で11月分は約8.2万円、申請が11月20日なら約4.3万円

決定までの分が日割りになるなら、申請した日によって最初の月の額が変わります。熊谷市(2級地-1)に住む50代の単身者が、ケガで収入がなくなり、家賃4万3000円のアパートに住んでいる場合で試算しました。

  • 【1か月分(12月から)】月約11.7万円(生活扶助 約7.4万円+住宅扶助 4万3000円)
  • 【11月10日に申請・開始(21日分)】約8.2万円(生活扶助 約5.2万円+住宅扶助 約3万円)
  • 【11月20日に申請・開始(11日分)】約4.3万円(生活扶助 約2.7万円+住宅扶助 約1.6万円)
  • 【申請が10日遅れた差】約3.9万円(1日あたり約3900円)

11月10日に申請した場合、決定が11月24日ごろ(14日以内)でも、延びて12月10日ごろ(30日)でも、11月10日から保護が必要と判定されれば、11月分は同じ約8.2万円です。決定の日ではなく、申請した日で額が変わります。

※試算の前提:熊谷市(埼玉県の級地区分で2級地-1)、単身・41〜59歳、収入・手持ち金なし、令和8年10月の基準。生活扶助は第1類4万3640円+第2類2万7790円+特例加算2500円で月7万3930円。住宅扶助は埼玉県の2級地・1人の上限4万3000円(家賃が同額の場合)。

※申請日に保護が必要な状態と判定され、30日を分母に日割りしています(11月は30日のため実日数でも同じ)。冬季加算などの加算と医療扶助は含めていません。

例)熊谷市・50代の単身の場合 生活保護の申請日と最初の月の保護費(2026年10月の基準・家賃4万3000円)1/1

熊谷市に住む50代の単身者が11月10日に申請した場合の11月分は約8.2万円、11月20日に申請した場合は約4.3万円で、差は約3.9万円。12月からは月約11.7万円

出所:厚生労働省「生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法(令和8年10月)」、埼玉県「住宅扶助基準額(生活保護法)」をもとにLIMO編集部作成

4. 生活保護の決定を待てないときは?急迫した状況なら申請や決定を待たずに職権で保護でき、令和6年度に「急迫保護で医療扶助単給」で始まったのは2366世帯

決定まで待てないほど差し迫っているときのために、生活保護法には急迫保護の仕組みがあります。第7条では、保護は申請にもとづいて始めるのが原則ですが、要保護者が急迫した状況にあるときは、申請がなくても必要な保護を行うことができるとしています。

第25条では、保護の実施機関は、要保護者が急迫した状況にあるときは、すみやかに職権で保護の種類・程度・方法を決めて、保護を始めなければならないとしています。町村長も、特に急迫した事由で放置できない状況にあるときは、すみやかに職権で必要な保護を行います。

  • 【令和6年度の保護開始(年度累計)】19万7785世帯
  • 【うち開始の理由が「急迫保護で医療扶助単給」】2366世帯
  • 【うち開始の理由が「傷病による」】3万4092世帯(約17.2%)

※数字は、厚生労働省「被保護者調査(令和6年度)」の保護開始世帯数(転入と一時的な扶助だけの開始を除く)です。

急迫保護に当たるかどうかは、福祉事務所が判断します。所持金があと何日で尽きるか、家賃や医療費の支払いが迫っているかといった事情は、相談の段階で具体的に伝えることが大切です。

ここからは、つなぎの緊急小口資金と、編集者の視点を見ていきます。