3. 厚生年金の男性の平均年金なら医療費の自己負担が3割になる給与は?課税所得145万円は年約211万円、3割になるのは年約253万円から(単身・試算)

厚生年金の男性の平均年金月額16万9967円(年約204万円)に給与がある、75歳以上で単身の人が、給与によって何割になるかを試算しました。1945年1月2日以降に生まれた人の場合です。

  • 【給与 年約211万円未満】課税所得が145万円未満で、2割
  • 【給与 年約211万円から約253万円まで】課税所得は145万円以上でも、総所得金額等から43万円を引いた額が210万円以下のため、2割のまま
  • 【給与 年約253万円超(月約21.1万円)】総所得金額等から43万円を引いた額が210万円を超え、収入の合計も約457万円で383万円以上のため、3割

課税所得が145万円に届いてから、実際に3割になるまでには、給与で年約42万円の幅がありました。また、3割になる時点で収入の合計はすでに383万円を超えているため、この人の場合は申請で下がる場面はありません。

※試算の前提:75歳以上・単身・東京都大田区、2026年8月からの負担割合(2025年の所得で判定)。年金は年203万9604円、所得は公的年金等控除110万円、給与所得控除(最低74万円)、所得金額調整控除10万円を引いて計算。

課税所得は、住民税の基礎控除43万円と、社会保険料控除(後期高齢者医療保険料は東京都の令和8・9年度の料率、介護保険料は大田区の第9期の段階)だけを引いた額です。ほかの所得控除はないものとしています。

厚生年金の男性の平均年金に給与がある75歳以上の医療費の自己負担の割合(単身と夫婦・試算)1/1

厚生年金の男性の平均年金に給与がある75歳以上・東京都大田区の試算。単身は給与が年約253万円までは2割で、それを超えると3割。夫婦(妻は女性の平均年金だけ)は、夫の給与が年約115万円未満なら夫婦とも1割、約115万円から約273万円までは夫婦とも2割、約273万円を超えると夫婦とも3割。課税所得145万円に届いても、1945年1月2日以降生まれで43万円を引いた所得の合計が210万円以下なら1割か2割のまま

出所:厚生労働省「医療費の一部負担(自己負担)割合について」、厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」、大田区「後期高齢者医療の自己負担割合」をもとにLIMO編集部作成

4. 夫婦では医療費の自己負担の判定はどう変わる?夫が3割になると、年金が女性の平均額の妻も3割に

同じく75歳以上で、夫に厚生年金の男性の平均年金と給与があり、妻が女性の平均年金月額11万1413円(年約134万円)だけを受け取る夫婦の場合を試算しました。妻の課税所得は0円で、ひとり暮らしなら1割です。

  • 【夫の給与 年約115万円未満】夫婦とも1割
  • 【夫の給与 年約115万円から約273万円まで】夫の課税所得が28万円以上になり、夫婦の「年金収入+その他の合計所得金額」も320万円以上のため、夫婦とも2割
  • 【夫の給与 年約273万円超(月約22.7万円)】夫の課税所得が145万円以上、43万円を引いた所得の合計も210万円超、夫婦の収入も約610万円で520万円以上のため、夫婦とも3割

夫婦のほうが3割になる給与が高いのは、夫の住民税で配偶者控除(70歳以上の配偶者は33万円ではなく38万円)を引くため、課税所得が下がるからです。一方で、3割になると、収入の少ない妻も同じ世帯の被保険者として3割になります。

※試算の前提:夫婦とも75歳以上・東京都大田区で、1945年1月2日以降に生まれた場合。夫の住民税では、配偶者控除38万円を引いています。保険料は夫婦それぞれが自分の年金から払う前提です。

ここからは、3割になったときの高額療養費と、申請で自己負担が下がる人を見ていきます。