そして3歳になったMさんの子供は、お手紙ブームを迎えました。自分の名前と興味ある文字だけですが、Yさんの子供にもお手紙を書いたといいます。「読めただけであの態度だったので『文字が書けるのはどうなの?』と嫌な予感はしました。ですが、娘がYさんの娘さんに喜んでほしくて一生懸命書いたものです。親の不安で渡さないというのはかわいそうかな、と思ったため娘と一緒にYさんの家に届けることにしました」

不安を抱えながらYさん宅へ向かったMさん。娘さんが手紙を渡すと、Yさんはその場で「すごーい!見せてー!」と娘さんの書いた手紙を開きました。そして「ママに手伝ってもらったの?自分で書いた文字はどれ?」と早速チェックが。

「全部だよ」と娘さんが答えたところ、Yさんはお子さんに「聞いた?あんたができないこと、もうみんなできてるんだよ?恥ずかしいね」と言い放ったのです。するとYさんのお子さんはお手紙をその場に捨て「いらない」といいながら去っていきました。それを見た娘さんは号泣。そして、さらに衝撃的なことが起こりました。

「数日すると、Yさんと共通のママ友から『Yさんが変なことを言いふらしている。』と聞かされました。娘が字を書けることを鼻にかけ、Yさんの子供を馬鹿にして傷つけた、というのです。しかも私がそれを放置し、Yさんに『まだそんなレベルなの』といった、という話をしていたと。私は全く身に覚えがありません。

我が家をよく知る友人は『そんなことMさん親子がするわけはない』と思ったそうですが、その場にいた他のママたちは、悲しそうに子どもを見つめるYさんにすっかり騙され『ひどい子だねー。勉強ができてもそんな子いい子じゃないよね』なんて話になったそう。」

その後、耐えかねたMさんはYさんの元に抗議に行きます。しかし、Yさんは知らないの一点張り。それ以上いうと教えてくれたママに迷惑がかかると思ったので、一言「娘はMさんのお子さんが好きだからお手紙を渡しただけ。それが不快ならばもう渡すつもりはない。」といい残し、Mさん宅を去ったといいます。

Yさんの言動で周囲からあらぬ目で見られることになったMさん親子。しばらくは周りの目が怖くなり、児童館へ行ったり、お友達に手紙を渡すことができなくなったそうです。しかし、関わりのない人からの冷たい視線から救ってくれたのは本当に親しい数人のママ友だったといいます。

周囲の協力もあり、Yさん一派がいない幼稚園に入園することができたMさん親子。「どこに行っても嫉妬する人はいると思う。だからこそ慎重に、相手を見ていかなければならないと思った」。Mさんは「自分はカバートアグレッションママと無事距離を置くことができたがあのママに育てられるお子さんが心配だ」とも語ってくれました。

まとめ

ただ単にマウンティングをしてくるママよりタチが悪いカバートアグレッションママ。こういった人には関わらず過ごしたいものです。しかし、もしターゲットにされてしまったとしたら。相手の正体を見極め、何より距離を置くことが大切です。

もし、逃げることができない様であれば、勝つことが大好きな相手の習性を活かし、向こうが優位に立っていると錯覚させ、とにかくターゲットにならないよう注意をそらすことが大切です。深刻な事態になる前に対処し、大事なお子さんを守ってあげてください。

佐渡 六花