老後に都内の賃貸から郊外の戸建てへ住み替えると、毎月の家賃はなくなりますが、代わりに車の費用が増えることがあります。総務省の家計調査(2025年)では、二人以上の世帯の車の費用(自動車等関係費)は、人口5万未満の市と町村の平均で月3万8426円と、東京都区部の約2.1倍です。

富裕層や法人のお客さまの資産運用のご相談を受けていた経験からお伝えすると、老後の住み替えにかかるお金は、「なくなる支出」と「新しく始まる支出」を同じ1か月の単位で並べて、確かめておきたいテーマです。ここでは、なくなる支出の代表として家賃を、始まる支出の代表として車の費用を取り上げます。

家計調査の都市の規模別(都市階級別)の値で、東京都区部と比べて車の費用が毎月いくら増えるかを試算します。電車・バスなどの交通費が減る分も差し引き、東京都区部の民営借家の平均家賃と並べます。

※車の費用・交通費は総務省統計局「家計調査(家計収支編)二人以上の世帯」2025年平均の用途分類、家賃は総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」をもとにしています(2026年11月6日(金)に確認)。

※家計調査の値は車を持たない世帯も含めた1世帯あたりの平均です。固定資産税は総務省「固定資産税の概要」をもとにしています。

1. 郊外の戸建てへの住み替えで車の費用はいくら?人口5万未満の市・町村は月3万8426円(2025年・二人以上の世帯の平均)

総務省統計局「家計調査」によると、二人以上の世帯の1か月の自動車等関係費(車の購入・ガソリン・整備・保険料などの合計)は、都市の規模で次のように違います(2025年平均)。

  • 【東京都区部】月1万8310円
  • 【大都市(政令指定都市と東京都区部)】月2万2522円
  • 【中都市(大都市を除く人口15万以上の市)】月2万7755円
  • 【小都市A(人口5万以上15万未満の市)】月2万9323円
  • 【小都市B・町村(人口5万未満の市と町村)】月3万8426円

都市の規模が小さくなるほど、車の費用は増えています。小都市B・町村の月3万8426円のうち、車などの購入が1万3242円、ガソリン・整備・保険料などの維持が2万5076円です。

東京都区部と比べた車の費用の差を試算すると、中都市は月約9000円(年約11万3000円)、小都市Aは月約1万1000円(年約13万2000円)、小都市B・町村は月約2万円(年約24万1000円)多くなります。

※試算の前提:家計調査(二人以上の世帯)2025年平均の自動車等関係費の差です。車を持たない世帯を含む平均で、自転車の購入も含みます。「郊外」の市でも人口15万以上なら中都市に入り、都市階級は郊外かどうかとは一致しません。

都市の規模別の車の費用と東京都区部との差(2025年・二人以上の世帯・月)1/1

二人以上の世帯の都市の規模別の車の費用(自動車等関係費)と東京都区部との差。人口5万未満の市・町村は月3万8426円で、東京都区部より月約2万円多い

出所:総務省統計局「家計調査(家計収支編)2025年」をもとにLIMO編集部作成