2. 【iDeCo節税シミュレーション】掛金は「全額所得控除」の対象:所得別に比較した例

iDeCoの魅力のひとつが、掛金が全額所得控除の対象になることです。所得税と住民税が軽くなる仕組みですが、年収や所得税率によって節税額が変わります。

節税額の基本的な計算式は、以下のとおりです。

  • 年間節税額 = 掛金合計×(所得税率+住民税率10%)

※復興特別所得税を考慮しない場合。

では、所得別で掛金を月2万3000円拠出した場合の節税額を比較してみましょう。あわせて、2026年12月分からの会社員の上限である月6万2000円を拠出した場合も示します。

課税所得の目安 所得税率(目安) 月2万3000円拠出時の年間節税額 月6万2000円拠出時の年間節税額
195万円未満 5% 約4万1400円(2万3000円×12×15%) 約11万1600円(6万2000円×12×15%)
195万〜330万円未満 10% 約5万5200円(2万3000円×12×20%) 約14万8800円(6万2000円×12×20%)
330万〜695万円未満 20% 約8万2800円(2万3000円×12×30%) 約22万3200円(6万2000円×12×30%)
695万〜900万円未満 23% 約9万1080円(2万3000円×12×33%) 約24万5520円(6万2000円×12×33%)
900万円以上~1800万円未満 33% 約11万8680円(2万3000円×12×43%) 約31万9920円(6万2000円×12×43%)
1800万円以上~4000万円未満 40% 約13万8000円(2万3000円×12×50%) 約37万2000円(6万2000円×12×50%)
4000万円以上 45% 約15万1800円(2万3000円×12×55%) 約40万9200円(6万2000円×12×55%)

たとえば、課税所得300万円・所得税率10%の会社員が月2万3000円を30年間拠出した場合、節税効果の累計は「5万5200円×30年=約165万円」になります。月6万2000円を30年間拠出した場合は「14万8800円×30年=約446万円」です。

ただし、所得税率は基礎控除や社会保険料控除といった各種控除を差し引いた後の「課税所得」によって決まるため、同じ年収でも家族構成や受けられる控除によって、税負担の軽減額は異なります。

また、税制は制度改正によってルールが変わるため、毎年上記のような控除額を受けられるとは限りません。シミュレーションで算出した金額は、あくまで想定額として捉えておくとよいでしょう。

3. 【iDeCo運用シミュレーション】利回り別の「将来資産」はいくら?

iDeCoの将来資産は、毎月の掛金、運用期間、想定利回りによって変わります。運用シミュレーションの際は、複数の条件で結果を比較すると、想定利回りによる金額の違いを確認できます。

例として、4つの年利で月額2万3000円を30年間積み立てた場合の概算資産をシミュレーションしてみましょう。2026年12月分からの会社員の上限である月額6万2000円の場合もあわせて示します。

想定利回り 30年後の概算資産(月2万3000円) 30年後の概算資産(月6万2000円)
年利0.1% 約840万円(元本+約12万円) 約2265万円(元本+約33万円)
年利3% 約1331万円(元本+約503万円) 約3588万円(元本+約1356万円)
年利5% 約1875万円(元本+約1047万円) 約5055万円(元本+約2823万円)
年利7% 約2689万円(元本+約1861万円) 約7250万円(元本+約5018万円)

※元本は2万3000円×12ヵ月×30年=828万円、6万2000円×12ヵ月×30年=2232万円。

たとえば、年利5%で運用した場合、年利0.1%で運用した場合に比べて約1035万円もの差が生まれます。長期的に複利効果を得られるため、高い利回りで運用するほど運用益は増えていくのです。

ただし、上記のシミュレーションは一定の利回りで継続的に運用できた場合の結果です。実際には投資信託の価格や運用成績が変動するため、毎年一定の利回りが得られるとは限りません。

また、想定利回りは将来の運用成果を保証するものではなく、元本を下回る可能性もあります。試算する際は、低利回りのケースや損失が生じたケースも想定しておきましょう。