新NISAの上限は、1年間に投資できる「年間投資枠」が最大360万円、生涯の「非課税保有限度額」が1800万円(うち成長投資枠は1200万円)です。本記事では、月額の目安や年間枠の対象期間、上限を超えた場合の扱い、売却後の枠の再利用に加え、2027年1月から始まる未成年者のつみたて投資枠についても解説します。

物価高が続くなか、将来に向けた資産づくりへの関心が高まっています。なかでも2024年に始まった新NISAは、投資によって得た売却益や配当・分配金が非課税になるのが特徴です。

しかし、NISA口座で投資できる金額には上限があります。「年間でいくらまで投資できるのか」「毎月の上限はあるのか」「生涯分の枠を使い切ったらどうなるのか」と疑問に思う人もいるのではないでしょうか。

新NISAの上限については、1年間に投資できる「年間投資枠」と、生涯非課税で保有できる「非課税保有限度額」の2つについて理解する必要があります。

本記事では、新NISAの上限額や年間上限の対象期間、上限を超えた際の取り扱いなどを解説します。

1. 【一覧表で確認】新NISAの上限は年間「360万円」・生涯「1800万円」

そもそも新NISAは、投資によって得た売却益や配当・分配金が非課税になる制度です。通常、投資の利益には「20.315%」の税金がかかります。しかし、NISA口座での利益にはこの税金がかかりません。

そして新NISAには、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠があります。それぞれの年間・生涯の上限は以下のとおりです。

項目 つみたて投資枠 成長投資枠 合計
年間投資枠 120万円 240万円 360万円
月額換算 10万円 20万円 30万円
非課税保有限度額
(生涯上限)
1800万円 1800万円のうちの1200万円 1800万円

2つの枠は併用可能で、上限は年間360万円です。年間投資枠を単純に月額換算すると、月30万円となります。

そして、生涯を通じた非課税保有限度額は1800万円です。

ただし、成長投資枠単独で利用できる金額は1200万円までになっています。成長投資枠を使いながら上限1800万円まで投資するには、つみたて投資枠との併用が欠かせません。

なお、上の表は18歳以上の方の上限です。2027年1月からは、つみたて投資枠の年齢要件が撤廃され、0〜17歳の未成年者もNISA口座を開設できるようになります。未成年者が利用できるのはつみたて投資枠で、年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円です。

未成年者の口座は、一定の要件のもとで12歳以降に払い出しができ、18歳になると手続きなしで成人のつみたて投資枠に移行します。

2. 新NISAの「年間投資枠」と「非課税保有限度額」の違い

前述のとおり、新NISAの上限には、年間投資枠と非課税保有限度額の2つがあります。上限額含め、それぞれの違いを見ていきましょう。

2.1 年間投資枠は1年間に投資できる上限のこと

年間投資枠は、1年間にNISA口座で新たに商品を買い付けられる金額の上限です。

  • つみたて投資枠:年間120万円
  • 成長投資枠:年間240万円
  • 併用した場合:年間360万円

年間上限360万円の内訳は、つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円です。月額上限については制限がありませんが、つみたて投資枠は月10万円が目安になります。年間上限さえ超えなければよいため、つみたて投資枠で毎月積立を続けながら、成長投資枠でのスポット購入といった使い方ができます。

2.2 非課税保有限度額は取得価額の合計に対する上限のこと

非課税保有限度額は、NISA口座で保有する商品の取得価額の合計に対して設けられる上限です。

商品を購入した段階の金額が反映されるため、運用中の評価額や売却時の金額は上限額を超えても構いません。たとえば、100万円で購入した商品が150万円に値上がりしても、非課税保有限度額で使用している金額は100万円です。取得価額の合計が1800万円を超えると、超過分は課税口座での取引になったり、注文が受け付けられなくなったりします。

なお、新NISAは運用した商品を売却すると、その取得金額の分だけ枠が復活し、再度非課税投資ができるようになります。ただし、枠が復活するのは売却した年の翌年以降です。また、年間投資枠は売却しても戻らないため、その年に購入した商品を売却しても、同じ年のうちに買い直せる金額は増えない点に注意しましょう。

また、使わなかった年間投資枠を翌年へ繰り越すことはできません。たとえば、ある年に100万円だけ投資した場合でも、残りの260万円が翌年の年間投資枠に加算されるわけではありません。