7. 【編集者の視点】年末の工程表が出るまでは、提案と決定を分けて読む
ここからは、財務省や厚生労働省の資料にある事実ではなく、編集部の見立てです。
今回の財政審の資料は、財務省の提案です。決めるのは、国会や政府です。「原則3割」や外来特例の廃止は、年末の工程表で何が示されるかを見てから判断する話だと考えます。
本文の試算は、骨太方針が前提とする低所得者等への配慮を考えず、一律で当てはめた仮の計算です。実際の案がこの形になるとは限りません。
なお、70歳以上の外来の上限額は、2026年8月から2027年7月の厚生労働省の表によります。2027年8月には、一般の区分の細分化などが予定されています。
8. 【確認したいこと】年末の工程表の前に、3つを確かめる
- 親の保険証や資格確認書に、窓口負担の割合が何割と書かれているか
- 親の所得区分が、一般か住民税非課税か(外来特例の上限は、一般が月2万2000円、住民税非課税が月1万1000円)
- 年末の工程表で、70歳以上の窓口負担について何が示されるか
9. まとめ
財務省の財政制度分科会は、2026年11月4日の資料で、窓口負担を年齢にかかわらず原則3割とすることと、70歳以上の外来特例の廃止を提案しました。決まっているのは、見直しの検討と、2026年末までの改革工程表づくりです。
外来の医療費が20万円の月の窓口負担は、いまのルールで、69歳以下が6万円、70歳が2万2000円、75歳が2万円です。
仮に原則3割・外来特例なしとして計算すると、70歳は3万8000円、75歳は4万円増えます。住民税非課税なら、1万1000円から2万5700円で1万4700円の増加です。配慮を考えない、編集部の仮の計算です。
骨太方針2026の原文と、年末の工程表の中身は、確認できていません。制度の最終的な扱いは、厚生労働省や、加入している保険者などの関係部署で確認してください。
※本記事は、編集部が財務省・厚生労働省などの公表する一次資料を確認の上、執筆しています。骨太方針2026は、財政審資料の引用で確認しました。
参考資料
- 財務省『財政制度等審議会 財政制度分科会 議事要旨等』(令和8年11月4日開催分の資料)
- 厚生労働省『高額療養費制度の見直しについて(令和8年8月診療分から)』
- 厚生労働省『70歳から74歳の方の医療費の窓口負担についてのお知らせ』
齊藤 慧