障害者手帳を持つ方や、これから取得を考えている方のなかには、「実際にどのくらいの人が働いているのか」「収入や職場の配慮はどうなっているのか」が気になる方もいるでしょう。厚生労働省によると、民間企業で働く障がいのある人は70万4610人と過去最高を更新しました。精神障がいのある人の平均賃金や企業の配慮の実態など、障害者雇用の最新状況を確認します。

1. 民間企業で働く障がいのある人は70万4610人で過去最高、実雇用率は2.41%

まずは、企業で働く障がいのある人がどのくらいいるのかを確認します。

1.1 企業には障がいのある人を雇う割合が決められている

障害者雇用促進法では、企業に対して、雇用する労働者の一定割合に相当する障がいのある人を雇うことを義務付けています(障害者雇用率制度)。「令和7年 障害者雇用状況の集計結果」では、民間企業の法定雇用率は2.5%とされています。集計は毎年6月1日時点で行われています。

1.2 雇用障害者数は前年から2万7148.5人増加

2025年6月1日時点で、民間企業に雇用されている障がいのある人は70万4610.0人でした。前年から2万7148.5人、4.0%増え、雇用障害者数、実雇用率ともに過去最高を更新しています。実雇用率は2.41%で、法定雇用率を達成した企業の割合は46.0%でした。

公的機関では、国の実雇用率が3.04%、都道府県が3.03%、市町村が2.69%でした。人数に「.5」などの端数があるのは、働く時間などに応じて1人を0.5人として数える場合があるためです。

1.3 手帳は、企業が障がいを確認する手段の一つ

雇用されている障がいのある人を障がいの種類別に見ると、従業員5人以上の事業所で、身体障がいのある人が52万6000人、知的障がいのある人が27万5000人、精神障がいのある人が21万5000人、発達障がいのある人が9万1000人でした(令和5年度 障害者雇用実態調査、2023年6月1日時点の推計)。

同調査によると、事業所が精神障がいのある人を精神障害者保健福祉手帳で確認している割合は92.7%、医師の診断などで確認している割合は6.9%です。発達障がいのある人では、81.7%が精神障害者保健福祉手帳で確認されています。

民間企業に雇用されている障がいのある人は、2025年6月1日時点で70万4610人でした。1/4

障害者雇用状況(2025年6月1日時点)と障がいの種類別の雇用者数

出所:厚生労働省「令和7年 障害者雇用状況の集計結果」、厚生労働省「令和5年度障害者雇用実態調査の結果」をもとにLIMO編集部作成