4. 障害者に当たるかどうかは年末調整を行う日の現況で判定し、身体障害者手帳を申請中でも控除を受けられる場合がある

手帳を受け取ったばかりの方や、これから申請する方は、いつの時点で判定されるのかも気になるところです。

4.1 判定は年末調整を行う日の現況

国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」によると、控除対象扶養親族や障害者などに該当するかどうかは、年末調整を行う日の現況により判定します。年末調整を行った後、12月31日までに控除対象扶養親族の増加などの異動があった場合には、年末調整のやり直しをすることができるとしています。

4.2 手帳の交付を申請中の人や、診断書を受け取っている人も対象になりうる

同資料は、身体障害者手帳の交付を受けていない人でも、手帳の交付を申請中の人や、申請に必要な医師の診断書の交付を受けている人で、年末調整の時点で明らかに手帳の交付を受けられる程度の障がいがあると認められる人は、障害者(または特別障害者)として扱われるとしています。

4.3 家族の所得の目安は、給与だけなら年136万円以下

扶養親族や同一生計配偶者は、合計所得金額が62万円以下の人です。給与所得だけの場合は、本年中の給与の収入金額が136万円以下であれば、合計所得金額が62万円以下になります。なお、同資料によると、19歳以上23歳未満で合計所得金額が62万円を超え123万円以下の人は「特定親族」として特定親族特別控除の対象になり、扶養控除や障害者控除の対象となる扶養親族には該当しないとされています。

年末調整で障害者控除を受けるときの主なポイントです。3/3

年末調整で障害者控除を受けるときの確認ポイント

出所:国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」をもとにLIMO編集部作成

5. 障害者手帳は3種類で、申請には医師の診断書や判定が必要

これから手帳の申請を考えている方のために、厚生労働省「障害者手帳について」で手帳の種類と申請の流れを確認します。

障害者手帳は、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の3種類の手帳の総称です。身体障害者手帳は、指定された医師の診断書・意見書と写真を用意して、福祉事務所や市役所で申請します。原則として更新はありませんが、一定期間を置いた後に再認定を行うことがあります。療育手帳は児童相談所や知的障害者更生相談所で判定を受けた人に、精神障害者保健福祉手帳は市町村の窓口を経由して申請した人に交付され、等級は1級から3級です。

障害者控除は、障害者手帳を持つ本人や家族が年末調整で受けられる所得税の控除で、控除額は27万円・40万円・75万円です。年の途中で手帳を受け取った場合は、年末調整までに扶養控除等(異動)申告書で申告しましょう。

ここからは、FPの視点で相続税の障害者控除にも触れ、年末調整で気をつけたい点を確認します。