2. 【年金で受け取ると月いくら】大学卒の定年退職者は平均「9万6000円」
では、企業年金を年金で受け取ると、毎月いくらになるのでしょうか。同じ調査では、勤続20年以上かつ45歳以上で定年退職した人の年金月額を、学歴や職種ごとに集計しています。
2.1 退職年金の制度だけがある会社の場合
退職金を企業年金の制度だけで支払う会社に限ると、定年退職者の平均年金月額は次のとおりです。
退職年金の制度だけがある会社で定年退職した人の平均年金月額は、大学卒(管理・事務・技術職)で9万6000円2/3
出所:厚生労働省「令和5年就労条件総合調査 退職給付(一時金・年金)の支給実態」をもとにLIMO編集部作成
- 大学・大学院卒(管理・事務・技術職):9万6000円
- 高校卒(管理・事務・技術職):9万1000円
- 高校卒(現業職):6万8000円
大学卒の9万6000円は、退職時の所定内賃金(残業代などを除いた毎月の給与)55万2000円の17.4%にあたります。在職中の月給と比べると、2割に届かない額です。
高校卒(現業職)の6万8000円は、退職時の所定内賃金33万5000円の20.2%でした。学歴や職種によって月額には差がありますが、在職中の月給の2割前後という水準は大きく変わりません。
2.2 一時金の制度と併用する会社では8万2000円
退職一時金と企業年金の両方の制度がある会社では、大学卒の平均年金月額は8万2000円でした。こうした会社では退職一時金も別に支払われるため、年金月額だけで退職金全体の多さは比べられません。
年金を受け取る期間は、10年や20年といった有期のものや、生きている限り続く終身のものなど、会社の規約によってさまざまです。月額を見るときは、何歳から何年間受け取れるのかもあわせて確かめておきたいところです。
2.3 年金の価値のうち56.5%が一時金に替えられている
調査では、受け取る予定の年金を退職時点の価値に直した「年金現価額」も集計しています。大学卒(管理・事務・技術職)の定年退職者では、平均1378万円でした。
このうち一時金を選んで受け取った額は平均779万円で、年金現価額の56.5%です。年金として受け取れる分のうち、半分以上が一時金に替えられている計算になります。
まとまったお金を手元に置きたい、住宅ローンを返したいなど、一時金を選ぶ理由は人それぞれでしょう。ただ、受け取り方によって税金のかかり方が大きく変わる点は、選ぶ前に知っておきたいポイントです。