3. 【1回の支給で30万円】厚生年金を月15万円以上受け取る人は49.8%

厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業年報(令和6年度)」では、2024年度末の厚生年金の平均月額は、男女全体で15万289円でした。この月額には、1階部分の国民年金の分も含まれています。

年金は2か月分ずつ振り込まれるので、月15万円なら1回の支給で30万円です。では、月15万円以上を受け取っている人は、全体のどのくらいなのでしょうか。

厚生年金を受け取る人の年金月額を4つに分けた割合(男女全体・2024年度末現在)2/3

厚生年金の年金月額別の受給権者の割合は、月10万円未満19.0%、10万円以上15万円未満31.2%、15万円以上20万円未満31.0%、20万円以上18.8%。月15万円以上は合計49.8%

出所:厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業年報(令和6年度)」をもとにLIMO編集部作成

3.1 年金月額の4区分と受給権者数(男女全体)

  • 月10万円未満:305万3974人(19.0%)
  • 月10万円以上15万円未満:501万6238人(31.2%)
  • 月15万円以上20万円未満:498万7811人(31.0%)
  • 月20万円以上:302万7673人(18.8%)

月15万円以上を受け取っている人は、合わせて49.8%でした。ちょうど半分ほどで、残りの半分は月15万円に届いていません。

月20万円以上の人は18.8%で、月10万円未満の人の19.0%とほぼ同じ割合です。同じ厚生年金でも、受け取る額は人によってかなり違うことが分かります。

なお、この割合は2024年度末時点のもので、2026年度の引き上げは反映されていません。自分が12月15日に受け取る額は、毎年6月ごろに届く年金振込通知書で確かめられます。

4. 【2027年9月から】厚生年金の保険料の上限は65万円から75万円へ

受け取る側の話から、払う側の話に移ります。2025年6月に成立した年金制度改正法で、厚生年金の保険料の上限を段階的に引き上げることが決まりました。

4.1 標準報酬月額とは

厚生年金の保険料は、毎月の給与をそのまま使わず、区切りのよい額に当てはめて計算します。この額を「標準報酬月額」と呼び、いまの上限は月65万円です。

給与が65万円を超えても、保険料は65万円の分で止まります。保険料が増えない代わりに、将来の年金も給与ほどには増えません。

厚生年金の標準報酬月額の上限は2027年9月から段階的に75万円へ3/3

厚生年金の標準報酬月額の上限は、現在の65万円から、2027年9月に68万円、2028年9月に71万円、2029年9月に75万円へ段階的に引き上げられる

出所:厚生労働省「厚生年金等の標準報酬月額の上限の段階的引上げについて」をもとにLIMO編集部作成

4.2 上限の引き上げスケジュール

  • 2027年9月から:月68万円
  • 2028年9月から:月71万円
  • 2029年9月から:月75万円

4.3 月75万円以上の人の負担と年金

厚生労働省の試算では、給与などが月75万円以上の人は、本人が負担する保険料が月9100円上がります。社会保険料控除で税金が軽くなる分を考えると、実際の負担増は月約6100円です。

その状態が10年続くと、受け取る年金は月約5100円増え、一生受け取れる計算です。保険料の負担は増えますが、そのぶん現役時代の給与に見合った年金に近づきます。

給与が月65万円以下の人は、保険料は変わりません。厚生労働省は、上限の引き上げで厚生年金全体の給付水準も上がるとしています。