12月15日は年金の支給日です。この日には10月分と11月分の2か月分がまとめて振り込まれるので、厚生年金を月15万円受け取っている人なら、1回でおよそ30万円になります。
2026年度の年金額は、厚生労働省の発表で国民年金が1.9%、厚生年金が2.0%引き上げられました。一方で、いま働いている人の保険料にかかわる見直しも、2027年9月から始まります。
この記事では、2026年度の年金額と、厚生年金を受け取る人の年金月額の分布を確かめます。あわせて、厚生年金の保険料の上限がどう上がるのか、自分の年金の見込額をどこで確かめられるのかも整理します。
1. 【2階建て】国民年金と厚生年金のしくみ
日本の公的年金は、土台になる国民年金と、その上に重なる厚生年金でできています。建物にたとえて「2階建て」と呼ばれることもあります。
まずは、それぞれの年金に、だれが入り、保険料と年金額がどう決まるのかを見ておきましょう。
1.1 国民年金(1階部分)
- 入る人:日本に住む20歳以上60歳未満の人は、原則として全員
- 保険料:自営業や学生などは全員同じ額で、2026年度は月1万7920円
- 年金額:保険料を納めた期間などが40年(480か月)そろうと、65歳から満額を受け取れる。納めていない期間があると、その分だけ少なくなる
1.2 厚生年金(2階部分)
- 入る人:会社員や公務員、勤め先の社会保険に入るパートの人など
- 保険料:給与と賞与に18.3%の保険料率をかけて決まり、会社と本人が半分ずつ負担する
- 年金額:入っていた期間と、その間の給与や賞与で決まり、国民年金に上乗せして受け取る
国民年金は、納めた期間が同じなら受け取る額も同じです。ところが厚生年金は、給与が多かった人ほど保険料も年金も多くなります。
そのため、会社員として働いた年数や、そのころの給与によって、老後の年金額には大きな開きが出るのです。次の章では、2026年度の年金額を具体的な数字で確かめます。
2. 【2026年度の年金額】国民年金は1.9%、厚生年金は2.0%の引き上げ
年金の額は、物価や現役世代の賃金の動きに合わせて、毎年度見直されます。2026年度は、国民年金が1.9%、厚生年金が2.0%の引き上げになりました。
2.1 2026年度の年金額(月額)
- 国民年金(老齢基礎年金の満額・1人分):7万608円(※)
- 厚生年金(標準的な夫婦2人分):23万7279円
※1956年(昭和31年)4月1日以前に生まれた人は月額7万408円
厚生年金の「標準的な夫婦」の額は、男性の平均的な収入(賞与を含む月額で45.5万円)で40年間働いた場合を想定しています。その人の厚生年金に、夫婦2人分の国民年金の満額を合わせた額です。
国民年金だけを受け取る人は、満額でも月7万円あまりです。会社員だった期間が長い人ほど、厚生年金の上乗せで受け取る額が増えるしくみです。
ただし、標準的な夫婦の額は、あくまで一つのモデルにすぎません。実際に厚生年金を受け取っている人の月額は、どのあたりに集まっているのでしょうか。