オール電化の家では、冬になると電気代の請求額が大きく変わります。給湯も暖房も調理も電気でまかなうため、冬の電気代は使う量だけでなく、電気を使う時間帯の単価にも左右されます。
オール電化向けの料金プランは、夜間の単価が安く、昼の単価が高い仕組みです。ここでは、冬にどれくらい電気の使用量が増えるのかと、時間帯ごとの単価の差を、公表されている数字で確かめます。
そのうえで、冬に増える分の電気を夜間に使う場合と昼に使う場合の差を、大手電力3社の料金表で試算します。あわせて、12月から始まる国の電気・ガス料金の支援の時期と値引きの額も整理します。
※使用量は、環境省「令和7年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査(速報値)」の全国の世帯当たりの値(オール電化に限らない全世帯の平均)をもとにしています。料金単価は、東京電力エナジーパートナー・中部電力ミライズ・関西電力のホームページで2026年11月4日に確認したオール電化向けプランの税込単価です。
1. オール電化の冬の電気代はなぜ増える?全国の世帯平均では1月の電気の使用量が5月の約1.7倍(環境省の月別の電気のCO2排出量の比)
環境省「令和7年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査(速報値)」によると、2025年4月から2026年3月までの1年間の世帯当たりの電気の使用量は4008kWhでした。電気による月別のCO2排出量は1月が最も多く、5月の約1.7倍です。
電気のCO2排出量は使用量に排出係数を掛けて出すため、月ごとの比は使用量の比の目安になります。年間4008kWhをこの比で月ごとに割り振ると、次のとおりです。
- 【1月】約444kWh
- 【2月】約437kWh
- 【5月】約266kWh
- 【12月〜3月の4か月】年間の約39%
※試算の前提:月別の電気のCO2排出量(1月190kg、2月187kg、5月114kg、12月〜3月の4か月の合計672kg、12か月の合計1716kg)の比で年間の使用量を割り振った値です。全国の全世帯の平均で、オール電化の世帯だけの値ではありません。
用途別に見ると、給湯と暖房の割合が大きくなっています。同じ調査の用途別のエネルギー消費量(参考値)では、戸建住宅の世帯当たりの年間35.2GJのうち、給湯が10.3GJ、暖房が9.0GJで、あわせて半分あまり(約55%)を占めています。オール電化の家では、この給湯と暖房の分も電気でまかなうことになります。