5. 満期の日と利子を受け取る日はどう違う?
11月募集分と12月募集分では、発行日が1カ月ずれるため、満期の日や利子を受け取る日も変わります。財務省の発行条件によると、償還期限(満期を迎えてお金が戻ってくる日)は次のとおりです。
【11月募集分】
- 変動10年:2036年12月15日
- 固定5年:2031年12月15日
- 固定3年:2029年12月15日
【12月募集分】
- 変動10年:2037年1月15日
- 固定5年:2032年1月15日
- 固定3年:2030年1月15日
利払日(利子を受け取る日)は、11月募集分が毎年6月15日と12月15日、12月募集分が毎年1月15日と7月15日で、どちらも年2回です。初回の利子は、発行日から初回の利払日までの、実際に持っていた期間に対応した額が支払われます。
満期のお金を使う予定がある場合、たとえば数年後の年末に使いたいのか、年明けでもよいのかによって、どちらの回が合うかが変わります。固定3年なら、11月募集分は2029年の年末、12月募集分は2030年の年明けに満期を迎えます。
変動10年は、利率の見直しのもとになる基準金利が決まる月も違います。11月募集分は毎年5月と11月、12月募集分は毎年6月と12月に基準金利が決まります。
6. 中途換金できるようになるのはいつから?
個人向け国債は、発行から1年が過ぎれば、いつでも国の買い取りによって中途換金(満期の前に国に買い取ってもらい、お金に戻すこと)ができます。発行後1年間は、原則として換金できません。
11月募集分は発行日が2026年12月15日、12月募集分は2027年1月15日です。そのため、中途換金できるようになる時期も、12月募集分のほうが1カ月遅くなります。
中途換金するときは、直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれます。0.79685は、100%から税率の20.315%を引いた割合です。いわば「直前2回分の利子を、税金を引いた後の金額で返す」イメージです。
10月募集分の固定5年(年2.39%)を10万円買った場合で計算すると、半年ごとの利子は税引前で1195円です。2回分の2390円に0.79685を掛けた約1904円が、換金するときに差し引かれる計算になります。
差し引かれる額は利子の範囲から計算されるもので、戻ってくるお金が買ったときの金額を割り込むことはありません。ただし、発行から1年たってすぐに換金すると、それまでに受け取った利子に近い額が差し引かれる計算になり、手元に残る利子はわずかになります。
なお、災害救助法の適用対象となった大規模な自然災害で被害を受けた場合や、保有している本人が亡くなった場合は、発行から1年がたっていなくても換金できる特例があります。
ボーナスのお金のうち、1年以内に使う予定があるものは、個人向け国債には向きません。数年は手を付けずに置いておけるお金かどうかを、申し込む前に確かめておきましょう。
7. まとめ
2026年11月募集分の個人向け国債は、11月6日に利率が公表され、11月9日から30日まで申し込めて、12月15日に発行されます。12月募集分は、12月4日に利率が公表され、12月7日から30日まで申し込めて、発行は2027年1月15日です。
12月募集分からは商品名が「個人向け国債プラス」に変わり、一部の法人等も買えるようになりますが、個人にとっての基本的な商品性に変更はありません。
申し込んだときの利率どおりに利子を受け取るには、満期まで持ち続けることが前提です。変動10年・固定5年・固定3年のどれを選ぶにしても、利率だけを見ずに、お金を使う時期と、中途換金せずに置いておけるかを考えたうえで選びましょう。12月募集分に間に合わなかった場合も、翌月の2027年1月募集分は1月7日から29日まで(発行日は2月15日)の予定です。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の商品の売買を助言・推奨するものではありません。
参考資料
- 財務省「発行スケジュール」
- 財務省「現在募集中の個人向け国債・新窓販国債」
- 財務省「個人向け国債の法人等への販売対象拡大について」
- 財務省「発行条件『変動10年』」
- 財務省「発行条件『固定5年』」
- 財務省「発行条件『固定3年』」
- 財務省「商品概要『固定5年』」
高原 祥子