4. 12月募集分から「個人向け国債プラス」に、個人にとって何が変わる?

財務省は、国債を安定して持ち続けてくれる人の層を広げる観点から、これまで個人に限っていた販売対象を、2026年12月募集分(2027年1月発行分)から一部の法人等にも広げ、商品名を「個人向け国債」から「個人向け国債プラス」に変えるとしています。

対象となる「一部の法人等」は、金融商品取引法の「特定投資家」(プロの投資家として扱われる法人など)にあたらない「一般投資家」の法人や団体です。財務省は例として、次のような法人等を挙げています。

  • 非営利法人:一般社団法人、一般財団法人、学校法人、医療法人、社会福祉法人、特定非営利活動法人、税理士法人など
  • 非上場法人:非上場の株式会社(資本金5億円未満)、合同会社、合資会社、合名会社
  • その他:マンション管理組合など

一方、銀行や保険会社などの金融機関、上場している株式会社、資本金5億円以上と見込まれる株式会社などは、引き続き買えません。

個人にとって気になるのは商品の中身ですが、財務省は、商品のラインナップや基本的な商品性に変更はないとしています。変動10年・固定5年・固定3年の3つのタイプで、1万円から1万円単位で買えること、年0.05%の利率の下限、発行から1年が過ぎれば中途換金できること、利率の計算式は、これまでと同じです。

譲渡については、個人から個人への譲渡や個人間の相続は、これまでどおりできます。ただし、個人が持っている「個人向け国債プラス」を法人等に譲ることはできません。

11月募集分(2026年12月発行分)までの「個人向け国債」は、法人等は買えません。「個人向け国債プラス」が発行された後も、すでに発行された「個人向け国債」の譲渡先や中途換金の取り扱いは変わりません。個人で申し込む人にとっては、11月募集分を選んでも12月募集分を選んでも、名前が違うだけで、持ってからの扱いは基本的に同じと考えてよいでしょう。

なお財務省は、金融機関によってはシステム対応などの関係で、法人等への販売が予定より遅れる可能性があるとしています。

個人で申し込む人にとって、11月募集分と12月募集分の違いは、主に日程と、その月に決まる利率です。11月6日と12月4日に公表される利率を確かめたうえで、お金が手元に入る時期とあわせて、どちらの募集で申し込むかを検討してみましょう。

次は、11月募集分と12月募集分で、満期の日や利子を受け取る日がどう違うのかを確かめます。