3. 【保険料・税負担軽減】社会保険料・税金の減免制度3つ

続いて、社会保険料・税金の減免制度を3つ紹介します。

3.1 国民年金の減免制度

国民年金には、所得が一定水準以下となった場合や、失業・休業などで保険料の納付が難しいときに、保険料の免除や納付猶予を受けられる制度が設けられています。

これらはいずれも申請が必要となるため、負担が大きいと感じた場合は、日本年金機構などの窓口へ早めに相談することが重要です。

また、免除や猶予の期間については、後から保険料を追納しない場合、将来受け取る年金額が少なくなる点に注意が必要です。

支払いに余裕が出てきた際には、追納を検討するとよいでしょう。

3.2 国民健康保険料の減免制度

失業や事業不振、大幅な収入減、災害などにより生活が困難になった場合、住民税が課税されている世帯であっても、国民健康保険料の減額や納付猶予が認められることがあります。

これらの制度は自治体ごとに内容が異なります。申請を行わなければ適用されないケースが多いため、該当の可能性がある場合は、早めに市区町村の窓口へ相談し、必要な手続きや書類について確認しておきましょう。

3.3 住民税の減免措置

住民税には、失業や収入の大幅な減少、災害などによって生活が厳しくなった場合に、税額の減免や納付猶予を受けられる制度があります。

住民税が課税されている世帯であっても対象となるケースがあり、適用を受けるには申請が必要です。

減免の内容や要件は自治体ごとに異なるため、負担を感じた際には、早めに市区町村の窓口で相談し、利用可能な制度や手続きの方法を確認しておくと安心です。

4. 2025年4月に新設された育児の給付金2つ

最後に、2025年4月に新しくできた、育児中の収入減を補う給付金を2つ紹介します。どちらも雇用保険の被保険者が対象で、まだ知らない人も多い制度です。

【比較表】2025年4月に新設された育児の給付金2つ6/6

【比較表】2025年4月に新設された育児の給付金2つ

出所:厚生労働省「育児休業等給付の内容と支給申請手続」、厚生労働省「育児時短就業給付の内容と支給申請手続」をもとにLIMO編集部作成

4.1 出生後休業支援給付金:両親が育休を取ると給付率80%に

出生後休業支援給付金は、育児休業給付金などを受ける人が、子の出生後の一定期間内に通算して14日以上の育児休業を取得し、配偶者も14日以上の育児休業を取得した場合に支給されます。

支給額は、休業開始時賃金日額×休業期間の日数(28日が上限)×13%です。育児休業給付金の67%と合わせると、給付率は80%になります。支給額の上限は、28日分で6万205円です(2027年7月31日までの額)。

対象になる期間は、原則として子の出生後8週間で、母親が産後休業をした場合は16週間です。なお、配偶者が無業者や自営業者、フリーランスなどで雇用される労働者でない場合などは、配偶者が育児休業を取得していなくても対象になります。

4.2 育児時短就業給付金:時短勤務中の賃金の10%

育児時短就業給付金は、2歳未満の子を養育するために所定労働時間を短縮して働き、賃金が下がった場合などに支給されます。

支給額は、原則として時短勤務中の各月に支払われた賃金額の10%です。ただし、支給額と賃金の合計が時短勤務を始めたときの賃金額を超えないよう、支給率が調整されます。また、賃金と支給額の合計が48万4121円を超える場合は、その額までとなります(2027年7月31日までの額)。

いずれも、手続きは勤め先を通じてハローワークで行うのが一般的です。対象になりそうな場合は、早めに勤め先に確認しておきましょう。

5. まとめ:もしものときに使える制度を、元気なうちに確認しておこう

給付金や手当には、児童手当や傷病手当金のように定期的に受け取れるもの、再就職手当や出産育児一時金のようにまとまって受け取れるもの、国民年金や住民税のように負担を軽くできるものがあります。2025年4月には、両親の育休で給付率が80%になる出生後休業支援給付金と、時短勤務中の賃金の10%を受け取れる育児時短就業給付金も新設されました。

ただ、ほとんどの制度は申請しなければ受け取れず、児童手当のように申請が遅れると受け取れない月が出てしまうものもあります。

いざというときに慌てないよう、自分や家族が使えそうな制度に印をつけて、勤め先や市区町村の窓口、加入している健康保険の連絡先をあわせて控えておきませんか。

参考資料

和田 直子