病気で働けなくなった、会社を辞めた、子どもが生まれた、災害で家が被害を受けた。暮らしの中で収入が減ったり、急な出費が重なったりする場面は、誰にでも訪れる可能性があります。

そうしたときに頼りになるのが、国や自治体の給付金・手当・減免制度です。ただし、多くの制度は自分で申請しなければ受け取れず、知らないまま過ごしてしまう人も少なくありません。

この記事では、定期的に現金を受け取れる制度5つ、まとまった現金を受け取れる制度4つ、社会保険料・税金の減免制度3つを整理します。あわせて、2025年4月に新設された育児の給付金2つも紹介します。

1. 【継続給付】定期的に現金が受け取れる制度5つ

まずは、継続的に現金が支給される給付金や手当の制度から見ていきましょう。

1.1 児童手当

児童手当は、高校卒業に相当する年度末(3月31日)までの子どもを育てている世帯に対して支給される制度です。

支給額は、子どもの年齢や人数に応じて決められています。

3歳未満は月1万5000円、3歳以上高校生年代までは月1万円。第3子以降はいずれも3万円1/6

3歳未満は月1万5000円、3歳以上高校生年代までは月1万円。第3子以降はいずれも3万円

出所:こども家庭庁「児童手当制度のご案内」

【児童手当の支給額(一人あたりの月額)】

  • 3歳未満:1万5000円(第3子以降は3万円)
  • 3歳以上 高校生年代まで:1万円(第3子以降は3万円)

受給するためには、出生日の翌日から15日以内に、住民票のある市区町村で所定の手続きを行う必要があります。申請が遅れると、原則として遅れた月分の手当を受けられなくなります。

1.2 傷病手当金

傷病手当金は、業務外の病気やケガによって働けず、給与が支払われない場合に、被保険者の生活を支援する目的で支給される制度です。

支給額は、支給開始日前の12か月間における標準報酬月額の平均をもとに算出した日額の、約3分の2程度とされています。

支給開始日前12か月の標準報酬月額の平均を30で割り、その3分の2が1日あたりの額2/6

支給開始日前12か月の標準報酬月額の平均を30で割り、その3分の2が1日あたりの額

出所:協会けんぽ「病気やケガで仕事を休んだとき(傷病手当金)」

たとえば、標準報酬月額が3月から8月は16万円、9月から2月は18万円の場合、平均は17万円となり、この金額をもとに計算すると、1日あたりの支給額は約3780円となります。

この手当金は、連続して3日間仕事を休んだうえで、4日目以降も働けない状態が続いた場合に、休業した日数に応じて支給されます。

支給される期間は、支給を始めた日から通算して1年6か月までです。

なお、休業期間中に事業主から傷病手当金を上回る給与が支払われている場合には、支給対象とはなりません。

1.3 失業給付(基本手当)

失業給付(基本手当)は、雇用保険に加入していた人が、定年や倒産、契約満了などによって離職した場合に支給される制度です。

受給するには、ハローワークで求職の申し込みを行い、働く意思と能力がありながら就職できていない「失業の状態」であることが求められます。

支給額は、離職前6か月間の賃金(賞与を除く)を合計し、180で割って算出した賃金日額を基準に、その約50~80%(※60~64歳は45~80%)が基本手当日額として支給されます。

1.4 介護休業給付金

介護休業給付金は、雇用保険に加入している人が、配偶者や父母、子どもなどの家族を介護するために介護休業を取得した際に支給される制度です。

休業によって収入が減少する場合の生活を支える目的で設けられており、一定の条件を満たすことで受給することができます。

支給額は、休業開始時の賃金日額を基に算出され、原則としてその約67%が支給されます。

なお、支給期間は対象となる家族1人につき通算93日までとされており、介護休業は最大3回に分けて取得することが可能です。

1.5 児童扶養手当

児童扶養手当は、ひとり親世帯の生活を支援し、経済的な自立を後押しすることを目的として設けられた制度です。

児童1人の全部支給は月4万8050円。2人目以降は1人につき1万1350円が加算される3/6

児童1人の全部支給は月4万8050円。2人目以降は1人につき1万1350円が加算される

出所:こども家庭庁「児童扶養手当について」

支給額(2026年4月分から)は、受給者の所得や子どもの人数に応じて段階的に設定されています。

【子どもの人数:全部支給/一部支給】

  • 1人:4万8050円/4万8040円~1万1340円
  • 2人目以降(1人につき):1万1350円/1万1340円~5680円

また、受給条件や世帯の状況によって必要書類が異なるため、あらかじめ窓口で確認しておくことが大切です。