これから家を買う方にとって、全期間固定金利の住宅ローン「フラット35」の金利がいまどの水準にあるのかは、返済計画を左右する大きな関心事ではないでしょうか。年末に向けて住まいの購入を検討する方もいるでしょう。

住宅金融支援機構が11月2日に公表した、2026年11月に資金を受け取る分のフラット35(借入期間21年以上35年以下、融資率9割以下、新機構団信付き)の金利は、最も多い金利で年3.81%でした。1年前の2025年11月の1.90%から1.91ポイント上がっています。金利は取扱金融機関が決めており、借入期間や融資率、団体信用生命保険の種類によって異なります。

この記事では、国土交通省が2026年3月にまとめた住宅ローンの資料で金利の動きを確かめたうえで、11月のフラット35の金利と、借入額3000万円・35年で月々の返済額がいくらになるかを、住宅金融支援機構の資料をもとに試算します。

※金利情報は2026年11月時点のものです。返済額の試算は一定条件に基づく参考値であり、実際の借入条件や諸費用によって異なる場合があります。最新の情報は各金融機関の案内をご確認ください。

1. 国土交通省の資料では、2026年3月時点で変動金利は年0.6%〜1.2%程度、固定金利は年2.0%〜3.8%程度

フラット35の金利を見る前に、住宅ローンの金利全体がどう動いているのかを、国土交通省の資料で確認します。

1.1 国交省は返済額と返済期間の確認をよびかけ

国土交通省は2026年3月に、住宅ローンを組むときに押さえておきたい点をまとめた資料「住宅ローンの常識が変わる!?」を公表しました。資料は、押さえておきたいポイントとして、住宅ローン金利、返済額(月々・総額)、返済期間の3つを挙げています。

資料によると、2026年3月時点の金利は、変動金利が年0.6%〜1.2%程度、固定金利が年2.0%〜3.8%程度です。変動金利は各金融機関のホームページ、固定金利はフラット35と各金融機関のホームページをもとにした数字です。

1.2 変動金利が連動する政策金利は0.75%程度に

資料は、変動金利は日本銀行が決める政策金利の影響を強く受けると説明しています。長く続いたマイナス金利政策は2024年に解除され、政策金利は2026年2月現在で0.75%程度になりました。資料は、金利が「ほとんど動かない時代」から「じわじわ上昇する局面」へ移行したとしています。

1.3 4000万円・35年で固定と変動を比べた国交省の試算

資料には、借入金額4000万円・借入期間35年・元利均等返済・ボーナス返済なしの条件で、固定金利と変動金利を比べた試算もあります。フラット35を年2.25%(2026年3月、団信加入、融資率9割以下の金利)で全期間借りる場合、毎月の返済額は13.8万円、総返済額は5782万円です。

変動金利が年1.0%から5年かけて2.0%まで上がる場合は、毎月の返済額が当初5年間11.3万円、6年目以降13.3万円で、総返済額は5449万円です。10年かけて3.0%まで上がる場合は、11年目以降が15.2万円となり、総返済額は6018万円になります。試算は5年ルール・125%ルールがある前提で、資料は将来の金利の予測を示すものではないとしています。

国土交通省の試算では、変動金利が年3.0%まで上がると、総返済額は6018万円になります。1/6

国土交通省による固定金利と変動金利の返済額の試算

出所:国土交通省「住宅ローンの常識が変わる!?」をもとにLIMO編集部作成

資料が試算に使ったフラット35の年2.25%と比べると、11月の最も多い金利の年3.81%は1.56ポイント高い水準です。

2. フラット35の11月の金利は、最も多い金利で年3.81%、1年前の1.90%から1.91ポイント上昇

まずは、11月のフラット35の金利がどの水準にあるのかを確認します。

2.1 金利の範囲は年3.81%〜年5.73%

住宅金融支援機構の「最新の金利情報」によると、2026年11月に資金を受け取る分のフラット35の金利は、借入期間21年以上35年以下・融資率9割以下で、年3.810%〜年5.730%でした。取扱金融機関が提供する金利のうち、最も多い金利は年3.810%です。

融資率が9割を超える場合は、年3.920%〜年5.840%で、最も多い金利は年3.920%でした。融資率とは、建設費や購入価額に対して、フラット35の借入金額が占める割合のことです。

2.2 フラット35は最長35年の全期間固定金利型

フラット35は、借入期間を最長35年とする全期間固定金利型の住宅ローンです。借入期間を15年以上20年以下にする場合は「フラット20」、長期優良住宅などの認定を受けた住宅で最長50年まで借りる場合は「フラット50」と呼ばれます。

フラット35(21年以上35年以下・融資率9割以下)の最も多い金利は、年3.81%でした。2/6

2026年11月のフラット35・フラット20・フラット50の借入金利

出所:住宅金融支援機構「最新の金利情報:長期固定住宅ローン【フラット35】」をもとにLIMO編集部作成

11月の最も多い金利(融資率9割以下)は、フラット20が年3.490%、フラット50が年4.110%でした。いずれも、新機構団信付きの金利です。