2. 【扶養控除】70歳以上の親と同居なら控除は58万円
親が扶養控除の対象になると、子の所得から一定の額が差し引かれます。差し引かれる額は、親の年齢と一緒に暮らしているかどうかで変わります。
2.1 所得税の控除額
所得税の扶養控除は、一般の控除対象扶養親族なら38万円です。親が70歳以上なら「老人扶養親族」となり、控除額は48万円に上がります。
さらに、70歳以上の親と同居している場合は「同居老親等」として58万円です。2026年分では、1957年1月1日以前に生まれた人が70歳以上にあたります。
- 一般の控除対象扶養親族:38万円
- 老人扶養親族(70歳以上):48万円
- 同居老親等(70歳以上で同居):58万円
2.2 住民税の控除額
住民税にも扶養控除があり、額は所得税より少なめです。所得の基準は住民税も62万円以下に引き上げられ、2026年中の所得で計算する2027年度分から適用されます。
- 一般の控除対象扶養親族:33万円
- 老人扶養親族(70歳以上):38万円
- 同居老親等(70歳以上で同居):45万円
2.3 同居老親等の「同居」とは
同居老親等は、本人か配偶者の父母などの直系尊属で、ふだん一緒に暮らしている人を指します。国税庁のタックスアンサーでは、病気の治療のために入院していて別居している場合は、同居として扱ってよいとしています。
一方で、老人ホームなどに入所している場合は、その施設が親の住まいになります。この場合は同居にあたらず、控除額は48万円です。
2.4 別居の親は生計を一にしていれば対象
扶養控除は、親と生計を一にしていることが条件です。別居していても、子が生活費を常に送金しているなど、生計を一にしている事実があれば対象になります。
ただし、同じ親を2人以上の家族が重ねて扶養控除の対象にすることはできません。きょうだいで親を支えている場合や、父が母を配偶者控除の対象にしている場合は、だれの扶養にするかを家族で決めておきましょう。
2.5 扶養控除等(異動)申告書の書き方
勤め先に出す「扶養控除等(異動)申告書」では、親を控除対象扶養親族の欄に書きます。70歳以上の親は老人扶養親族にあたり、「同居老親等」か「その他」のどちらかにチェックを付けます。
あわせて「令和8年中の所得の見積額」の欄に、親の年金収入から公的年金等控除額を差し引いた所得の見込みを書きます。年初に出した申告書に親を書いていなかった場合は、年末調整の前に異動の申告書として出し直します。