2. 【中古マンションの購入費用】物件価格のほかに仲介手数料がかかる
退職金から出ていくのは、物件の代金だけではありません。中古マンションを不動産会社の仲介で買うときには、購入の時点でも費用がかかります。
ここでは、上限が決まっている仲介手数料と、購入前に書面で確かめられる項目を見ていきます。
2.1 仲介手数料には上限がある
不動産会社が売買の仲介で受け取る報酬(仲介手数料)は、国土交通大臣の告示で上限が決まっています。上限は物件価格を3つに区切り、それぞれに税込みの料率をかけて計算します。
- 200万円以下の部分:5.5%
- 200万円を超え400万円以下の部分:4.4%
- 400万円を超える部分:3.3%
1000万円の物件に当てはめると、次のとおりです。
- 200万円×5.5%=11万円
- 200万円×4.4%=8万8000円
- 600万円×3.3%=19万8000円
- 合計:39万6000円
あくまで上限なので、実際の額は不動産会社との契約で決まります。国土交通省は、媒介契約を結ぶ際に、上限の範囲内で報酬額を依頼者に説明し、合意する必要があるとしています。
2024年7月からは、物件価格が800万円以下の宅地や建物(低廉な空家等)について、この上限を超えて報酬を受け取れる特例ができました。1000万円の物件は、この特例の対象ではありません。
2.2 登記や税金の費用も別にかかる
買ったマンションを自分の名義にする登記には、登録免許税がかかります。登記の手続きを司法書士に頼めば、その報酬も必要です。
さらに、不動産を取得すると、都道府県の税金である不動産取得税がかかります。住宅には税額を軽くする特例がありますが、築年数や床面積などの条件があるため、物件ごとに確かめることになります。
これらは物件によって金額が大きく変わるため、このあとの試算には入れていません。試算に入れるのは、上限が決まっている仲介手数料だけです。
2.3 重要事項説明で管理費と修繕積立金を確かめる
マンションを売買するときは、不動産会社から重要事項説明を受けます。区分所有建物では、持ち主が負担する通常の管理費用の額が説明の対象です。
修繕積立金の規約の内容と、すでに積み立てられている額も説明されます。建物の維持修繕の実施状況が記録されていれば、その内容も対象になります。
マンションの管理を管理会社に任せている場合は、その会社の名称と所在地も説明の対象です。
購入前に、月々の管理費と修繕積立金がいくらか、これまでにどんな修繕をしてきたかを、書面で確かめておくことが大切です。