4. 介護サービスを使うときの自己負担は所得に応じて1割・2割・3割
介護保険料とあわせて押さえておきたいのが、介護サービスを使ったときの自己負担の割合です。65歳以上の人の自己負担は、本人の所得などによって1割、2割、3割のいずれかになります。
4.1 2割負担・3割負担になる所得の基準
札幌市の案内では、自己負担の割合は次のように判定されます。
- 3割:本人の合計所得金額が220万円以上で、同じ世帯の65歳以上の人の年金収入とその他の合計所得金額の合計が、単身で340万円以上、2人以上の世帯で463万円以上
- 2割:本人の合計所得金額が160万円以上で、同じ合計が単身で280万円以上340万円未満、2人以上の世帯で346万円以上463万円未満
- 1割:上記以外の人
札幌市では毎年7月下旬に前年の所得をもとに判定し、翌年度分の介護保険負担割合証を送っています。
5. 介護サービスの自己負担には高額介護サービス費の上限がある
介護サービスの自己負担が重くなったときのために、1か月の負担に上限を設ける高額介護サービス費の仕組みがあります。厚生労働省の介護サービス情報公表システムでは、上限額(月額)が次のように示されています。
- 課税所得690万円以上:14万100円(世帯)
- 課税所得380万円以上690万円未満:9万3000円(世帯)
- 課税所得380万円未満:4万4400円(世帯)
- 世帯全員が住民税非課税:2万4600円(世帯)
- 生活保護を受けている人など:1万5000円(個人)
上限を超えた分は、市区町村に申請すると高額介護サービス費として払い戻されます。
6. 介護保険料と自己負担について確かめておきたいこと
介護保険料や自己負担の割合は、市区町村から届く通知で確かめられます。手続きのときに確かめておきたいことを並べます。
- 自分の介護保険料の金額と所得段階は、市区町村から届く介護保険料の通知書に書かれている
- 年金から差し引かれる額は、年金振込通知書や「ねんきんネット」で確認できる
- 年金からの天引きか納付書・口座振替かは法令で決まっており、本人が選ぶことはできない
- 介護サービスの自己負担の割合は、介護保険負担割合証に書かれている
- 高額介護サービス費の申請先は、住んでいる市区町村の介護保険の窓口
- 介護保険料の基準額は3年ごとに見直され、2027年度からの第10期の保険料は各市区町村がこれから決める予定
7. まとめ
65歳以上の介護保険料の基準額は、2024年度から2026年度の全国平均で月6225円です。最も高い大阪市は月9249円、最も低い東京都小笠原村は月3374円で、住んでいる市区町村によって大きく違います。
年金が年18万円以上ある人は、12月15日(火)の年金振込でも介護保険料が差し引かれる予定です。差し引かれる額は年金振込通知書や「ねんきんネット」で、決定した保険料は市区町村からの通知書で確かめることができます。
介護サービスを使うときの自己負担は所得に応じて1割から3割で、1か月の負担には高額介護サービス費の上限があります。家族の分もあわせて、手元の通知を見直してみるのもよいかもしれません。
参考資料
- 厚生労働省「第9期介護保険事業計画期間における介護保険の第1号保険料及びサービス見込み量等について」
- 日本年金機構「年金から介護保険料・国民健康保険料(税)・後期高齢者医療保険料・住民税および森林環境税を特別徴収されるのはどのような人ですか。」
- 日本年金機構「『年金額改定通知書』と『年金振込通知書』(年金受給者用:はがきサイズ)」
- 日本年金機構「令和8年10月の年金支払いにかかる年金振込通知書を送付しています」
- 日本年金機構「介護保険料、後期高齢者医療保険料、国民健康保険料(税)、個人住民税および森林環境税が、年金から特別徴収(天引き)されているのですが、やめることはできませんか。」
- 名古屋市「保険料の納め方」
- 横浜市「(第1号被保険者の)介護保険料は、どのように納めますか」
- 札幌市「介護保険サービスを利用したときの利用者負担割合について」
- 厚生労働省 介護サービス情報公表システム「サービスにかかる利用料」
安達 さやか