毎月の給与から引かれる健康保険料は、日本全体の医療費とどうつながっているのか。医療費が増えていると聞いて、自分の保険料が気になった方もいるのではないでしょうか。

厚生労働省が10月30日に公表した「令和6(2024)年度 国民医療費」によると、2024年度の国民医療費は48兆8100億円、人口1人あたりでは39万4300円でした。いずれも平均の金額で、実際にかかる医療費は年齢や受診の状況によって一人ひとり異なります。財源は、保険料が50.3%、公費が37.4%、患者負担が11.8%です。

この記事では、国民医療費の総額と財源の内訳を確認し、協会けんぽの保険料率で会社員の保険料を計算します。

1. 2024年度の国民医療費は48兆8100億円で、人口1人あたりは39万4300円(前年度から2.0%増)

まずは、2024年度の国民医療費の総額と、人口1人あたりの金額を確認します。

1.1 前年度から7185億円、1.5%の増加

2024年度の国民医療費は48兆8100億円で、2023年度の48兆915億円から7185億円、1.5%増えました。人口1人あたりの国民医療費は39万4300円で、前年度の38万6700円から7600円、2.0%の増加です。

国内総生産(GDP)に対する国民医療費の比率は7.60%で、前年度の7.76%を下回りました。

1.2 国民医療費に含まれる費用と含まれない費用

国民医療費は、その年度に医療機関などで保険診療の対象となり得る病気やけがの治療にかかった費用の推計です。医療保険などの給付のほか、公費負担と患者負担で支払われた医療費を合わせたもので、各制度の決算額にもとづく確定値と位置づけられています。

医科診療、歯科診療、薬局調剤、入院時の食事・生活、訪問看護などの医療費を含みます。一方、保険診療の対象とならない費用や、正常な妊娠・分娩、健康診断、予防接種など、治療以外の費用は含みません。

2024年度の国民医療費は48兆8100億円、人口1人あたり39万4300円でした。1/5

国民医療費と人口1人あたり国民医療費の推移

出所:厚生労働省「令和6(2024)年度 国民医療費の概況」をもとにLIMO編集部作成

2. 医療費の財源は保険料が50.3%で、そのうち被保険者の負担分は13兆9014億円(28.5%)

次に、48兆8100億円の医療費を、どの財源で支払っているかを見ていきます。

2.1 保険料は24兆5671億円、公費は18兆2678億円

財源別では、保険料が24兆5671億円で全体の50.3%を占めます。このうち、被保険者が負担した分は13兆9014億円(28.5%)、事業主が負担した分は10兆6657億円(21.9%)です。

公費は18兆2678億円(37.4%)で、国庫が11兆9975億円(24.6%)、地方が6兆2703億円(12.8%)でした。

2.2 患者負担は5兆7411億円で11.8%

医療機関の窓口などで支払う患者負担は、5兆7411億円で全体の11.8%です。前年度の5兆6865億円から546億円、1.0%増えました。

国民医療費の財源は、保険料が50.3%、公費が37.4%、患者負担が11.8%でした。2/5

財源別にみた国民医療費

出所:厚生労働省「令和6(2024)年度 国民医療費の概況」をもとにLIMO編集部作成

前年度からの増加率を財源別にみると、保険料が1.8%、公費が1.3%でした。保険料のうち、被保険者の分は2.4%、事業主の分は1.0%増えています。