6. LIMO編集部の計算例:130万円は月10万8333円

最後に、年収の壁を月収の目安に直し、家計で確かめておきたい点を整理します。

6.1 月8.8万円は年105万6000円

LIMO編集部の計算例として、年収の壁の金額を12か月で割り、月収の目安に直します。賞与や手当の扱い、実際の判定方法は含めていません。

106万円の壁のもとになっていた月額8.8万円は、12か月で105万6000円です。130万円を12か月で割ると月10万8333円、150万円を12か月で割ると月12万5000円になります。

6.2 働く時間を増やす前に手取りの変化を確かめる

なお、扶養の判定では、労働契約の内容(基本給や諸手当など)で見込まれる年間収入が130万円未満で、ほかの収入が見込まれず、主に被保険者の収入で生計を維持していると認められる場合は、原則として被扶養者に当たるとされています。

勤務先の社会保険に加入すると、保険料の負担が生じて手取りが減る場合があります。一方で、厚生労働省は、労働時間の延長などに取り組む事業主への助成金(キャリアアップ助成金)も設けています。働く時間を増やすかどうかは、勤務先の制度と、世帯全体の手取りの変化を確かめてから決めることが大切です。

年収130万円を12か月で割ると、月10万8333円になります。6/6

年収の壁を月収に直した計算例

出所:厚生労働省「「年収の壁」への対応」をもとにLIMO編集部作成

6.3 FPの視点:世帯で「収入」と「手取り」を分けて考える

世論調査では、6割を超える人が所得・収入に不満を感じ、半数を超える人が収入を増やしたいと答えています。共働きなどで世帯の収入を増やすときは、額面の収入だけでなく、社会保険料を差し引いた手取りがいくら増えるかを、世帯全体で確かめることが大切です。

年収の壁の見直しで、働き方を変える選択肢は広がっています。勤務先の担当者に、社会保険の加入条件と、扶養の扱いがどうなるかを聞いておきましょう。

7. まとめにかえて

2026年の国民生活に関する世論調査(速報)では、生活の程度を「中の中」と答えた人が48.5%、「中の下」と「下」を合わせると34.3%でした。所得・収入に不満がある人は63.7%で、収入を増やしたい人は55.5%に増えています。

106万円の賃金要件は2026年10月に撤廃されることになりました。手元の給与明細で毎月の支給額と社会保険料を確かめ、年間でいくらになるかを計算してみましょう。

参考資料

村岸 理美