2026年10月30日に内閣府が公表した「国民生活に関する世論調査(速報)」によると、世帯の生活レベルを世間一般と比べて「中の下」または「下」と答えた人が全体の3割を超え、所得や収入に不満を抱える人が63.7%にのぼることがわかりました。

さらに、11月には調味料や飲料を中心に1477品目の食品が値上げされるなど、私たちの暮らしを取り巻くお金のニュースは厳しい内容が続いています。私も日々のスーパーでの買い物で、お米や野菜などの価格を見るたびにため息をついてしまうことがあります。同じように、給料が変わらないのに生活費ばかりが上がっていくことに不安を感じている方は少なくないはずです。

本記事では、世論調査のデータから見えてくる「生活の実感」や働き方への意識を確認するとともに、家計の収入を大きく左右する「年収の壁」の見直し動向について整理します。そのうえで、これからの時代を乗り切るための実践的な見直しステップをFPの視点から解説していきます。

1. 11月も続く値上げラッシュ!約1500品目が対象に

まずは、私たちの家計に直結する最新の物価動向から確認してみましょう。

1.1 年間累計で2万品目超えの値上げ

食品メーカー195社を対象とした株式会社帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査によると、2026年11月に値上げされる飲食料品は1477品目となりました。3カ月ぶりに3000品目を下回り、一時的な「値上げラッシュ」のピークは過ぎたように見えますが、それでも前年同月の約10倍にあたる高い水準が続いています。

月別値上げ品目数推移(2024年以降・2026年10月30日)1/6

月別値上げ品目数推移(2024年以降・2026年10月30日)

出所:株式会社帝国データバンク「「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2026年11月」

11月に値上げが多い主な分野は、だしなどの「調味料」が644品目、お酒やジュースなどの「酒類・飲料」が417品目、「加工食品」が275品目となっており、平均値上げ率は17%にのぼります。2026年の値上げ品目数は年間累計で2万327品目となり、2年連続で2万品目を超えることになりました。

1.2 節約よりも「健康」を第一に

値上げの背景には、原材料価格の上昇に加えて、エネルギーコストや物流費、さらには人件費の増加があります。企業のコスト負担は依然として重く、食品価格の上昇基調は当面続くとみられています。

こうしたニュースを見ると「もっと節約しなきゃ」と焦ってしまうかもしれません。しかし、すでに特売品を活用したりまとめ買いをしたりと、十分に頑張っている方も多いはずです。無理に食費を切り詰めることは心身の健康を損なう原因にもなりますので、ご自身の健康を最優先にしながら、できる範囲で家計と向き合うことが大切です。

2. 生活の程度は「中の中」48.5%、「中の下」27.0%

まずは、自分の家庭の生活の程度をどう感じているかを確認します。

2.1 「上」1.7%、「中の上」14.1%、「下」7.3%

2026年10月30日に内閣府が公表した「国民生活に関する世論調査(速報)」は全国の18歳以上の日本国籍を持つ5000人を対象に、2026年9月3日から10月11日まで郵送で行われ、2719人(回収率54.4%)が回答しました。「あなたのご家庭の生活の程度は、世間一般から見て、どうですか」という問いへの答えは、「上」が1.7%、「中の上」が14.1%、「中の中」が48.5%、「中の下」が27.0%、「下」が7.3%でした。

「中の上」「中の中」「中の下」を合わせると89.6%で、9割近くの人が自分の家庭を「中」と感じています。

2.2 「中の下」と「下」を合わせると34.3%

「中の下」と「下」を合わせた割合は34.3%で、2025年8月調査の35.1%(中の下27.3%、下7.8%)から0.8ポイント下がりました。「上」と「中の上」を合わせた割合は15.8%で、前回の16.8%から1.0ポイント下がっています。

生活の程度を「中の中」と答えた人は48.5%で、前回の46.8%から増えました。2/6

生活の程度の回答の推移

出所:内閣府「国民生活に関する世論調査」(速報)をもとにLIMO編集部作成

「中の中」は前回の46.8%から48.5%に増えており、真ん中と答える人がやや増えた結果になりました。