6. FPの視点:まず「食費」と「固定費」を分けて見直す

物価対策を求める声が7割を超え、食生活への不満も5年前より高い水準です。家計を見直すときは、毎月の食費のように工夫で変えられる支出と、保険料や通信費のように契約で決まる固定費を分けて考えると、手を付ける順番が見えやすくなります。

総務省統計局の「家計簿からみたファミリーライフ(令和8年)」によると、世帯主の年代によって支出の特徴は大きく異なります。40~50歳代では授業料や塾代、仕送りなどの教育関係費が多く、30歳未満では家賃を含む住居費の負担が大きい傾向があります。

世帯主の年齢階級別1世帯当たり年間の健康保持用摂取品の支出金額(二人以上の世帯)(2025年)6/6

世帯主の年齢階級別1世帯当たり年間の健康保持用摂取品の支出金額(二人以上の世帯)(2025年)

出所:総務省統計局「家計簿からみたファミリーライフ 第3章 年齢階級別に見た暮らしの特徴 」

高齢世帯では健康保持用摂取品(サプリメントなど)への支出が増えるなど、家計の重荷となる項目は世帯ごとに異なります。節約を考える際は一律に食費を削るのではなく、自分の世帯で支出割合の大きい項目を把握し、優先順位を付けて見直すことが重要です。

固定費は一度見直すと効果が続きます。契約内容と毎月の引き落とし額を一覧にして、使っていないものがないかを確かめることから始めましょう。

7. まとめにかえて

2026年の国民生活に関する世論調査(速報)では、生活が去年より「低下している」と感じる人が31.6%、政府に物価対策を求める人が72.5%でした。食生活の不満は35.3%で、2021年の23.6%から上がっています。

貯蓄や投資で将来に備えたいと考える人も46.5%に増えました。手元の家計簿や通帳、クレジットカードの明細で、この1年で増えた支出がどこなのかを確かめてみましょう。

参考資料

村岸 理美